神経芽腫神経芽細胞腫)

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神経芽腫 「神経芽細胞腫」
⇒小児ガンの一種

神経もとになる細胞がガン化する病気で、小児ガンの中では白血病、脳腫瘍に次いで発症率が高い。
副腎などに腫瘍ができて尿検査で発見されたり、腹部がふくれて見つかるケースが多い。
多くは5歳以下で発症し、1歳以上では死に至ることも少なくない。
VMA(バニリルマンデル酸)・・・高値となる。
神経芽細胞腫の86%にVMA排泄増加が見られる。さらにHVA(ホモバニリル酸)と同時に測定することで精度が95%に高まる。バニル乳酸を加えると精度は更にあがる。
検診で疑い
出ても
あわてずに
●どんな病気なのですか?
 
「白血病に次ぐ代表的な小児ガンの1つで、腎臓の上にある副腎や背骨の左右に分布している交感神経節という神経細胞の集まる場所に腫瘍が出来ます。多くはおなかの中です。小児ガン患者全体の約1割を占め、およそ10万人に8人〜9人の割合で症状が出ると言われています。
「この病気は、腫瘍の大きさや転移があるかどうかによって、病期が1から4まで分類されています。腫瘍が大きく、転移もある病期4の生存率は20%ほどです。でも、病期3以下であれば生存率は90%を越え、何の治療もしなくても自然と腫瘍が小さくなっていくことさえ少なくないのです。進行例と、自然治癒例とは別の病気と考えてもいいのではないか、とさえ思えます。
 全体の30%ほどが、病期4の患者です。
●検診ではどんな検査をしますか?
「集団検診では、尿の中に含まれるバニールマンデリン酸(VMA)とホモバニリン酸(HVA)という成分の値を調べます。これらはドーパミンやアドレナリンといったホルモンが体内で代謝されて出来たものです。副腎や交感神経節に腫瘍が出来ると、それ自身がこうしたホルモンを過剰に分泌します。この値が高い場合に、再検査や超音波診断などで腫瘍があるかどうか調べることになります。
●腫瘍が出来ている場合には、どんな症状が出るのですか?
「おなかの周囲を触れるとごつごつした感じがしたり、激しい下痢をしたりしますが、腫瘍の出来る場所や転移の有無によって症状は異なります。何れにせよ、多くは集団検診によって無症状のまま、腫瘍が見つかっています。
「VMAやHVAの値が基準値の2倍を超えるようだったら、何らかの腫瘍がある可能性が高いといえます。数値がそれほど高くなく、超音波診断でも見つからないなら腫瘍は無いか、あっても非常に小さいと考えられます
尿から発見 小児ガンの一種で副腎などに腫瘍ができる神経芽腫の患者では、尿中に「バニリルマンデル酸(VMA)」という物質が排出されることが知られている。
2010年、岡山理科大学の三井亮司准教授らは、土の中に住み、VMAを分解する「バニリルマンデル酸資化性菌」という細菌を発見。この細菌が作る酵素を利用して尿中のVMA濃度を測定する方法を開発した。
従来、尿中のVMAのウソは高速液体ガスクロマトグラフィー(HPLC)を呼ばれる方法で測定しているが、測定時間は数十分かかり、装置が高額だった。新技術なら5分ですみ、小規模な施設でも可能になる。
自然治癒も 小児ガンの一種で、日本では白血病に次いで多い、神経芽腫という副腎などに発生するガンがある。このガンはカテコールアミンという物質を作り、尿の中にその代謝物質を放出することから、尿検査で診断できる。わが国では1985年から全国規模で生後6ヶ月の赤ちゃんの尿検査(マスククリーニング)を始めた。
このおかげで1歳未満の神経芽腫が多数見つかるようになり、これらの患者もほとんどは完治している。ところが、1歳以降に見つかる悪性の神経芽腫の患者数は一向に減らないことが分かってきた。
つまり神経芽腫は放っておけば必ず進行して命を奪う病気という訳ではないらしい。マスククリーニングで見つかるものの多くはもともと悪性のものではなく、知らないうちに自然に治るものさえ少なくないのに、これをわざわざ治 療しているに過ぎないのではないかという疑念が生じた。
このことをハッキリさせるため北米で大規模な科学的調査が実施された、やはりマスククリーニングでは本当に悪性の神経芽腫を早期に発見することが出来ないとの結論が出た。マスククリーニングは世界に先駆けて日本で開始された経緯があり、継続すべきかどうか国内でも現在真剣に議論されている。
実際、1歳未満で見つかる神経芽腫は、たとえ離れた臓器に転移をしていても自然に転移していても自然に治ってしまう場合がある。これはガンという病気の常識を大きく覆すものだ。
最近ではマスククリーニングで神経芽腫が見つかっても、手術をせずに慎重に経過を観察するケースが増えている
検診 神経芽細胞腫は白血病などを除けば最も頻度の高い小児の悪性腫瘍であるが、全国で年間数百例程度に過ぎない。我が国では1985年にこの腫瘍の尿検診のシステムを稼働させた。
ほとんどの神経芽細胞腫はカテコールアミンという物質を産生する。これが体内で分解されて尿中に排出されるとVMAという物質になるため、検診ではこれを検出する。
しかし、この物質はアイスクリームで有名なバニラの仲間で、検診の前にお菓子でも食べていれば陽性に出るし、そうでなくても偽陽性で腫瘍が見つからないことも珍しくない。
専門病院ではまず、超音波検査など体に害のない検査から始めてさらにCTやアイソトープ(同位体)などの放射線検査を進めていく。
生後1歳前に見つかった神経芽細胞腫は、手術や抗ガン剤でほとんど場合治すことが出来る。最近では小さなものは自然に消失する可能性も指摘されている。
一方で腫瘍の悪性度について、顕微鏡で細胞を調べるだけでなく、遺伝子を調べる技術も発達してきた。
検診中止 厚生労働省の検討会は2003年7/30日、生後6〜7ヶ月の全乳児を対象に実施していた神経芽細胞種の集団検診について、死亡率を下げる効果が不明確として中止を求める報告書を案をまとめた。
日本では厚生労働省の補助で1984年から本格的に集団検診は始まったが、検診でガンが見つかっても自然に治る例があったり、手術や抗ガン治療によって死亡する例が報告されるなど、検診の有効性に疑問があった
悪性度 田尻達郎・九州大学教授らは、白血病と並ぶ小児ガンである神経芽腫の悪性度を遺伝子で判定する手法を開発。
神経芽腫はタイプによって生存率が大きく変わる。

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