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新生児メレナ 新生児出血症 






3300gで生まれたMちゃんはよく泣き、よく眠る元気な男の子。母乳もたくさん飲んで順調に経過しているように思えたが、生後3日目に突然乳汁に茶褐色の血液がたくさん混じったものを吐き出した。便はいつもと違い、黒っぽい便が大量に出た。吐いた後は元気はよく、普段と変わったとことは無かったが、入院して検査した結果、新生児出血性疾患(ビタミンK欠乏による消化管出血=新生児メレナ)と診断された。
血液の凝固因子の合成に必要なビタミンKは胎盤を通過しないため、生まれたばかりの時期には蓄積量が足りない。又新生児は腸内細菌によるビタミンKの補給が少ないことも重なって、生後2〜5日ごろに涸渇してしまう。そのためにビタミンKに依存した凝固因子ができず、消化管の粘膜から出血するのが新生児メレナである。
この時期の消化管出血の中で多いものは、M君のような新生児メレナ(真性メレナ)と、母親の血液を出生児に飲み込んで同じ様な症状を呈する仮性メレナがある。まらまれにではあるが手術の必要な病気に伴う出血もある。
『真性メレナ』は、注射などによりビタミンKを補給すれば出血は止まるが、重症の場合には、点滴や輸血の必要なこともある。最近、予防的にビタミンK2シロップを内服するよう指導していることもあって、真性メレナは減ってきた。
『仮性メレナ』は特に治療の必要がない。(河野寿夫・国立小児病院新生児科医長)
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