脂質
トップへ戻ることば>脂質  lipids

脂質 油 (あぶら) と脂 (あぶら) を油脂 (ゆし) と総称します。
油脂の中で、常温で、固形のものが脂、液状のものが油です。
・水に不溶で、エーテル・クロロホルム等の有機溶剤に可溶な天然物質で、主要な構成成分として脂肪酸を含むものが脂質です。
・脂質は全投与エネルギーの10〜40%にとどめる。
・必須脂肪酸の欠乏は脂肪肝の原因となる。
・脂質の中で『脂肪』と呼ばれるものは、トリアシルグリセロール(トリグリセリド)で、グルセロールの3個のOH基が3分子の脂肪酸とエステル結合したもの
lipids 脂質(lipids[lipos=脂])は、炭素・水素・酸素をもっている。
しかし、炭水化物と異なるのは、2:1の比率の水素と酸素を持っていない。脂質中の酸素分子の割合は炭水化物より少なく、極性のある共有結合も少ない。その結果、ほとんどの脂質は疎水性であり水に溶けない。
・中性脂肪は主にカイロミクロン(乳状脂粒)やVLDL(超低比重リポタンパク)によって全身の筋肉組織や脂肪組織に運ばれ、そこで貯蔵されエネルギー源として代謝される。
種類 脂質には
◇トリグリセリド(脂肪と油)、
◇リン脂質、
◇ステロイド、
◇脂肪酸、
◇脂溶性ビタミン、
◇エイコサノイド・・・・などがあります。

エイコサノイドはプロスタグランジンやロイコトリエンを含み、炎症・体温調節・血栓形成・アレルギー・免疫応答・腺の分泌・生殖などに役立っています。

・単純脂質
・複合脂質(complex lipid)
テルペン
ステロイド

単純脂質
脂肪酸アルコールのエステル。
トリグリセリド
(油脂)

(triglyceride)
「脂肪酸とグリセリンのエステル。」
「食用油脂の主要成分で、常温で液状のものを油(oil)、固体のものを脂(fat)という。」
ヒトの体内や、食事に含まれている最も豊富な脂質は、トリグリセリド(tri-=3)は液体(油)か個体(脂)のどちらかである。
トリグリセリドは室温においては、液体(油)か固体(脂)のどちらかです。それは体内における最も凝縮された化学エネルギーを蓄えています。過剰に摂取した炭水化物・タンパク質・油脂などは、脂肪組織中にトリグリセリドとして貯蓄される
トリグリセリドはグリセロール1分子と脂肪酸3分子で構成されています。グリセロールを骨格として3つの脂肪酸が結合しています。脂肪酸は[長さ][二重結合の数][位置]によっていろいろある
ワックス
(蝋:wax)
長鎖アルコールの脂肪酸エステル

複合脂質
脂肪酸・アルコール以外に、リン酸、窒素、塩基、酸、硫黄などを含むもの
リン脂質
(phospholipids)
グリセロリン脂質:
スフィンゴリン脂質
糖脂質
(glycolipid)
炭水化物を含む脂質で、セレプロシド、ステロールグリコリピドなど
リポタンパク質
(lipoprotein)
・脂質とタンパク質の複合体

アポ蛋白 主なリポ蛋白
A-T 133±25mg/dL LCATの活性化
HDL粒子の構築
[HDL][カイロミクロン]
A-U 30.3±5.4mg/dL LCAT,HTGLの活性阻害 [HDL]
A-W - LCATの活性化 [カイロミクロン]
85±15mg/dL カイロミクロン粒子の構築
受容体への結合
LDL、VLDL粒子の構築
[カイロミクロンとそのレムナント][LDL][VLDL][IDL]
C-T - LCATの活性化 [カイロミクロン]
[VLDL][HDL]
C-U 3.0±1.1mg/dL LPLの活性化
C-V 7.9±2.3mg/dL LPL、HTGLの活性阻害
- 末梢から肝へのコレステロールの逆転送 [HDL]
4.0±0.9mg/dL レセプターへの結合 [VLDL][IDL]カイロミクロンとそのレムナント[]
・アポ蛋白はリポタンパクの構成成分ですが、リポタンパクの機能及び代謝に重要な役割を果たしています。
・脂質代謝異常を伴う疾患では、[血清脂質][リポ蛋白]と[アポ蛋白]を測定することが有用です。

リポタンパク
脂質は食事で摂取するほか、肝臓で生合成される。
・血中の脂質の多くは、アポタンパクとくっついてリポタンパクとして血中を巡っている。
・リポタンパクには[カイロミクロン][LDL][IDL][VLDL][HDL]などがある。
カイロミクロン
(乳状脂粒)
・カイロミクロンの高値は中性脂肪の上昇を意味する。
・[膵炎][発疹性黄色腫][肝腫大][脾腫大]を引き起こすおそれあり。
原発性高カイロミクロン血症
(高コレステロール血症T型)
・急性膵炎を起こす
・腹痛、下痢、ショック
・肝腫大
・脾腫大
・発疹性黄色腫
・中性脂肪値が上昇
・(正常値:40〜170mg/dl)
原発性高カイロミクロン血症
(高コレステロール血症X型)
・膵炎をおこす
・肝腫大
・脾腫大
・VLDL値も上昇
・中性脂肪値が上昇
・総コレステロール値上昇
(正常値:140〜220mg/dl)
LDL
(低比重リポタンパク)
LDL値=総コレステロール値−HDL値−(中性脂肪値×1/5)
家族性高コレステロール血症
(高コレステロール血症Ua 型)
冠状動脈硬化症
・眼瞼黄色腫
・腱黄色腫
・総コレステロール値が上昇
家族性高コレステロール血症
(高コレステロール血症Ub 型)
冠状動脈硬化症
・眼瞼黄色腫
・VLDL値上昇
・中性脂肪値が上昇
・総コレステロール値が上昇
IDL
(中間比重リポタンパク)
家族性高コレステロール血症
(高コレステロール血症V 型)
冠状動脈硬化症
・下肢動脈閉塞
・手掌線状黄色腫
VLDL
(超低比重リポタンパク)
内因性トリグリセリド血症
(高コレステロール血症W型)
糖尿病
・高尿酸血症
肥満
中性脂肪値が上昇
HDL
(高比重リポタンパク)
正常値:(男性30〜80mg/dl)(女性40〜90mg/dl)
HDL値上昇 長寿症候群
HDL値低下 冠状動脈硬化症
・動脈硬化症(大血管)
・角膜混濁
脈拍数が120/分ぐらいの運動を30分続けるとHDLが増える。

血清脂質の検査項目
TG (トリグリセライド)
30〜150mg/dl
(↑)
[痛風][甲状腺機能低下症]
[糖尿病]
[肥満]
(↓)
[甲状腺機能亢進症]
[ヘパリン投与時]
TGはグリセリンに3分子の脂肪酸がエステル結合したもので、皮下組織の95%を占めている。
動脈硬化症との関連では肝細胞で合成される内因性TGが特に重要である。
・中性脂肪にはモノグリセリド(モノアシルグリセロール)、ジグリセリド(ジアシルグリセロール)、トリグリセリド(トリアシルグルセロール)がある。
・血液中の中性脂肪のほとんどがトリグリセリドであるため、中性脂肪とTGとを同意義とすることがある。
・中性脂肪は体のエネルギー源となり、コレステロールは細胞膜やホルモン・消化酵素の働きを助ける胆汁酸のもとになる。
TC (総コレステロール)
200mg/dl以下
(↑)
[糖尿病]
[甲状腺機能低下症]
[ネフローゼ]
[胆道閉塞]
[骨髄腫]
[悪性腫瘍]
[ステロイド長期投与時]
(↓)
[甲状腺機能亢進症]
[IVH施行時]
IVH=Intravenous Hyperalimentation(中心静脈栄養法)の略称。
血清コレステロールは肝細胞で作られ、血中ではアポタンパクと結合し、可溶性のリポタンパクとして存在する。
3/4がLDL分画に、1/4がHDLに含まれている。
HDL-C (HDL-コレステロール)
♂37〜67mg/dL
♀40〜71mg/dL
(↑)
[アルコール性高脂血症]
[エストロゲン投与]
[本態性高HDL血症]
(↓)
[冠動脈硬化症]
[家族性LCAT欠損症]
[無β-リポタンパク血症]
[Tangier病]
HDLの総量及び組成を知ることができる
HDL-Cが低下すると組織にコレステロールが蓄積し、冠動脈疾患の危険性が高くなる
LDL-C (LDL-コレステロール)
120mg/dL以下
動脈硬化症の予後を推測するのに重要な項目
LDL-C=TC-(HDL-C)-(TG×1/5)
RLPーC レムナント様リポタンパクコレステロール
2.2±0.1mg/dL
(↑)
[心筋梗塞]
[冠動脈硬化症]
[脳梗塞]
[糖尿病]
[肥満]
[V型高脂血症]
=RLP中のコレステロールのこと。
RLPとは、VLDL分画に認められるカイロミクロンレムナント様の[アポB48][アポE][コレステロール][TG]に富むリポタンパクのこと。
PL (リン脂質)
150〜230mg/dL
(↑)
[膵炎]
[糖尿病]
(↓)
[慢性肝炎]
[肝硬変]
PLは、リン酸基を持つ複合脂質で、HDLの腫瘍構成成分です。
FFA (遊離脂肪酸)
0.14〜0.85mEq/L
(↑)
[糖尿病]
[甲状腺機能亢進症]
[肥満]
[飢餓]
[重症肝障害]
(↓)
[甲状腺機能低下症]
[下垂体機能低下症]
[Addison病]
LP(a) rリポタンパク(a)
40mg/dL
(↑)[心筋梗塞]
[外科手術後]
[脳血管障害]
LP(a)は、動脈硬化性疾患の発症危険因子。
◆血清脂質の主な成分は[コレステロール][トリグリセライド][リン脂質]および[遊離脂肪酸]で、遊離脂肪酸は主にAlb(アルブミン)と結合するが、その他の脂質はアポタンパクとともに脂質-蛋白複合体(リポタンパク)を形成し、可溶性となって血中を循環する。
◆脂質は血清の0.5〜1%を占めている

普通の食事でも油の摂りすぎ
「日本人の一般的な食生活でも、かなり多くの油を摂取していることが、この実験から分かった。」
実験はある一家の食事と油の量を調べたもの。
厚生省が算定している油の所要量は、1日に50〜60gが目標。つまり、この実験に協力してくれた家族も油を摂りすぎていることになる。このようなごく普通の食事でも油の量が目標値を上回ってしまうのだから、デザートにケーキやアイスクリーム、間食にファーズトフードといった食生活の人は、確実に油の摂りすぎと言えるだろう」
 [食品100g中の脂質]
ご飯・・・・・・・・・・・・・・(0.5g)
食パン・・・・・・・・・・・・(3.8g)
チョレートケーキ・・・・(26.7g)
ゆで卵・・・・・・・・・・・・(5.0g)
枝豆・・・・・・・・・・・・・・(6.6g)
ポテトチップス・・・・・・(35.0g)
(NHKためしてガッテン参照)
関連情報
肥満
脂肪酸
アルコール
コレステロール値が高い
トップへ戻ることば>脂質

治るTOP栄養外字コード病院ランキング血液検査副作用会員サービス治る治るTOP