全身性エリテマトーデス
(SLE)
トップへ戻る病名・症状(SLE)Systemic Lupus Erythematosus
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関連情報
膠原病」「高脂血症」「発疹」「狼瘡」「リンパ節腫脹」「肺性心」「白血球減少症」「心膜炎」「光線過敏症」「自己免疫疾患」「ステロイド」「温式自己免疫性溶血性貧血」「朝のこわばり アルファルファ
SLE =「全身性紅斑性狼瘡」 全身性エリテマトーデス
膠原病の一種。
この疾患は結合組織の慢性炎症で、妊娠可能年齢にある非白人女性に多く見られる。
  1. 20〜30才代の女性に多く(8:1)
  2. 顔面に鼻を中心にして両頬に広がる蝶形の発疹が見られる(50%)ことが多く、腕・手指・体幹・足などに対称性の紫斑ジンマシン爪の硬結・水疱をつくる。
  3. SLEの皮膚障害の様相(ビラン)は、あたかも、オオカミに噛まれた傷を思わせるところから狼瘡と呼ばれるようになった
  4. 発疹は境界鮮明な紅斑である
○食事に注意ヘイキューブ
(副作用でSLEになる医薬品)
症状 SLEの症状は関節痛・微熱・疲労・口腔潰瘍・体重減少・リンパ節腫脹・脾臓腫脹・太陽光に対する感受性の亢進・急速な頭髪の大量脱毛と食欲不振がある。
特徴的な皮膚変化として鼻橋を越えて両ほほが蝶形に発疹する。

発熱・全身倦怠・体重減少とともに徐々に始まり、慢性に経過する。
    • 発熱
    • 関節痛
    • 肝脾腫
    • V型アレルギー
    • 発疹(蝶形紅斑)
    • 光線過敏症
    • 心内膜炎
    • ループス腎炎
    • 尿路感染症
    • 胸膜炎
    • 肺胞内出血
    • 精神神経症状
    • 腹膜炎
    • レイノー現象
      • レイノー症候群
        四肢先端に対称性にうっ血と壊死をきたす症候群。四肢先端の小動脈が発作的に収縮することで指趾の皮膚色調が間欠的に変化する。指先が蒼白になることが初期症状に多い。
検査 1.貧血:正色素貧血、ときに後天性溶血貧血
2.白血球・・・減少
3.赤沈:促進
4.CRP:陽性
5.Alb:減少
6.Glb:増加
7.フィブリン:(↑)
8.ムコタンパク:(↑)
9.膠質反応:(↑↑)
10.梅毒反応BFP:陽性
11.抗核抗体:陽性
12.LE cell:(++)---85%
13.RA-test:(+)
14.RF:(+)
15.血小板:(↓)
16.WBC:(↓)
17.γーグロブリン:(↑)
18.ANA:(+)
19.ERS:(↑)
20.抗Sm抗体:(++)
21.抗ds-DNA抗体:(+)
22.補体価:(↓)


全身性エリテマトーデス診断基準・アメリカリウマチ協会
以下の11項目から4項目以上陽性なら・・・SLEと診断してよい。
顔面紅斑 「頬骨隆起部の、扁平あるいは隆起性の持続性紅斑、鼻唇皺襞は避けることが多い。」→「顔が赤い」「紅斑
円板状皮疹 「癒着性角質性鱗屑および毛嚢角栓を伴う隆起性紅斑。古い病変部に萎縮性瘢痕の起きることがある。」
光線過敏症 「患者の既往歴あるいは医師の観察による日光曝露に対する異常反応としての皮疹。」
口腔潰瘍 「医師の観察による、通常痛みを伴わない口腔あるいは鼻咽頭潰瘍。」
関節炎 「2カ所以上の末梢関節の、圧痛・腫脹あるいは液貯留を示す骨破壊を伴わない関節炎。」
漿膜炎 a.胸膜炎
  • 胸膜痛の確実な既往歴。或いは医師による摩擦音の聴取、あるいは胸水の証明。
b.心膜炎
  • 心電図あるいは摩擦音により確認されたもの。あるいは心膜液の証明。
腎障害 a.1日0.5g以上の持続性タンパク尿。
  • 定量がなられていない場合・・・3+以上の持続性タンパク尿。
b.細胞性円柱ー赤血球、ヘモグロビン性、顆粒性、尿細管性、あるいは混合性でもよい
神経障害 a.ケイレン発作
  • 薬剤あるいは、尿毒症、ケトアシドーシス、電解質異常などの代謝異常によるものでないこと。
b.精神病
  • 薬剤あるいは、尿毒症、ケトアシドーシス、電解質異常などの代謝異常によるものでないこと。
血液異常 a.溶血性貧血:網状赤血球増加症を伴う。あるいは
b.白血球減少症
:2回以上にわたり4000/mm3以下。あるいは
c.リンパ球減少症
:2回以上にわたり1500/mm3以下。あるいは
d.血小板減少症
:10万/mm3以下。
原因薬剤のないこと
免疫異常 a.LE細胞・・・・陽性。あるいは、
b.抗2本鎖DNA抗体・・・異常高値。あるいは、
c.抗Sm抗体・・・陽性。あるいは、
d.梅毒反応の偽陽性。
  • 少なくとも6ヶ月間持続し、Treponema pallidum固定試験あるいはReiter試験で偽陽性が確認されたもの。
抗核抗体 a.免疫蛍光法orそれに相当する方法による抗核抗体の異常高値。
b.経過中のいかなる時点でも良い。
c.ループス症候群を誘発しうる薬剤を投与されていないこと。

NKT細胞
発症にはNKT細胞が関係?
全身性エリテマトーデスという病気がある。
発熱や関節炎、腎臓などの臓器障害といった様々な症状が体中に出る難病で、若い女性に多い。
この病気は、細菌やウイルスから体を守るはずの免疫系が、どういう訳か自分の臓器や組織を攻撃するために起きる。
いわゆる自己免疫疾患の1つである。
免疫抑制剤などで症状を抑える治療をする。
千葉大学医学部第二内科のチームは、全身性エリテマトーデスの患者5人と健康な4人の血液を検査した。「NKT細胞というリンパ球の一種が、発症に関わっているのではないか」という推測を確かめるためだ。
NKT細胞は、T細胞とNK細胞という別々のリンパ球の特徴を同時に持つユニークな免疫細胞である。血液を分析した坂本明美医師は言う。
「患者の血液中には、ある種のNKT細胞が、最も多い人でさえ、健康な人の1/10しか存在しませんでした。全く検出出来ない人もいました」
NKT細胞が少ないことと発病は、どのように関係しているのか?
「誰でも、体内には自分の臓器や組織を攻撃する免疫細胞が存在します。通常は、こうした乱暴者をNKT細胞の一種が抑えているので、多くの人が健康でいられるのかも知れません」。研究チームの責任者、岩本逸夫・助教授は、そう分析している。
こうした見方を裏付ける実験データがある。千葉大医学部の谷口克教授(免疫学)は、自己免疫疾患を起こしやすい性質のマウスへ、NKT細胞の働きを抑える注射をした。案の定、何も注射しなかったマウスに比べ、早く自己免疫疾患を発症してしまったと言う。
同時にこのとき、自己組織を攻撃する乱暴者の免疫細胞の数も増えていた。谷口さんは「NKT細胞というブレーキが無くなると乱暴者が暴れ出し、自己免疫疾患が発症する事がわかったのです」と説明する。
NKT細胞が少なくなるのは、全身性エリテマトーデスの患者だけではない。
関節が変形する[慢性関節リウマチ]とか口の中や目が乾く、[シェーグレン症候群]とか、他の自己免疫疾患の患者でもNKT細胞が減少していたと報告されている
危険 日光浴が危険
「日光、特に紫外線が当たることで新たに膠原病になったり、落ち着いていた膠原病が悪くなったりすることがある。膠原病は自分自身の細胞を傷つける免疫反応が生体内で生じる自己免疫性疾患に分類され、全身性エリテマトーデスと皮膚炎がある。
全身性エリテマトーデスは顔に出来るチョウの形をした発疹、関節痛、タンパク尿などを伴う腎炎など多彩な症状が見られる。ケイレンや意識障害などの神経症状を伴うこともある。
この病気の発症や再発に日光がキッカケになることは良く知られている。これは紫外線を浴びることでデオキシリボ核酸(DNA)に構造上の変化が起き、変化したDNAを攻撃する免疫反応が生じやすくなるためである。
皮膚筋炎は皮膚と筋肉に主に障害が起きる。
子供では血管に炎症が起こるのが、この病気の本体と考えられている。
成人に比べて様々な症状が出るのが特徴だ。
  1. 皮膚ではまぶたに出来る青紫色の発疹と手の指に出る赤い発疹が特徴的である。
  2. 筋肉では力が入らない症状が普通は左右同時に体の中心部に近い部位で起きる。
  3. 肺炎を併発することもある。
日光にあたることでこうした皮膚症状が悪化したり、落ち着いていた全身症状が再燃したりすることがある。このため、全身性エリテマトーデスや皮膚筋炎の子供には、日光に出来るだけ当たらないように指導する。
具体的には海水浴や日中の外出は控える。
やむを得ず外出するときは日光になるべくあたらないような衣類を身につけ、露出部には日焼け止めクリームを塗るなどである
RAPL 自己免疫疾患
2011年、関西医科大学と関西学院大学の研究チームは、リンパ球などにある特定のリンパ球が異常に増えると、正常な細胞を異物とみなす自己抗体ができて腎炎を発症することをマウス実験で突き止めた。
関西医大の木梨達雄教授と関西学院大の片桐晃子教授らの成果で、米科学誌イミュニティー(電子版)に掲載。
注目したのはタンパク質の「RAPL」。
これはリンパ球などにあり、リンパ球が移動したり他の免疫細胞とくっつく際に働くことが知られていた。
研究チームはRAPLを作る遺伝子を持たないマウスを作製し、観察。
マウスは生後約10ヶ月で、自分の正常細胞を異物と見なす自己抗体ができ、腎臓にたまった。自己免疫疾患の「ループス腎炎」を発症した。
ループス腎炎は全身性エリマトーデス患者にも起こる。
約3割のマウスではリンパ球がガン化する白血病も発症した。
RAPLには、リンパ球の細胞周期を調節し過剰に増えないようにブレーキ役となっているタンパク質の動きを制御する働きもあった。
マウスはRAPLが無いためにリンパ球が異常に増えていた。
好中球 2011年、関西医科大学と米テキサス大学MDアンダーソンがんセンターなどは、SLEが発症する仕組みを解明した。
免疫細胞の「好中球」からDNA(デオキシリボ核酸)やペプチド(タンパク断片)の複合体が作られて抗体と結合、別の免疫細胞である「樹状細胞」の中に入り込み、病気の直接の原因である生理活性物質のインターフェロンの過剰生産をもたらしていた。
成果は米科学誌サイエンス・トランスレーショナル・メディシン(電子版)に掲載。
  • 全身性エリテマトーデス患者では、過剰に作られたインターフェロンが発症や症状悪化の原因になっている。
関西医大の伊藤量基講師らは、インターフェロンを作る樹状細胞に着目。
細胞活性化の仕組みを調べた。 DNAは2種類のペプチドと複合体を形成しており、全体が好中球が作る網の目状の細胞成分にくるまれていた。
  • DNAやペプチドに対する自己抗体をB細胞が作製。これらがそろうとDNA分解酵素などの影響を受けにくくなり、樹状細胞に入り込みインターフェロンを放出を促していた。
実際の患者は健康な人と比べて、血液中の自己抗体やインンターフェロンの量が多かった。患者はインターフェロンが多くなり、複合体や自己抗体作りが促進され、さらにインターフェロンが多く生産される悪循環が起きていた。

プラキニル
  • 抗マラリヤ薬をつかう
    • 仏サノフィ・アベンティスの日本法人は40年前に開発され特許が切れている抗マラリア薬「プラキニル」を、自己免疫疾患の「全身性エリテマトーデス」に使えるように開発を進める。治験を省略できる「公知申請」の手続きに入る予定。
    • 感染症への効果が高く安価なため、海外ではSLE向けの標準薬として使われているが、日本では使用が認められていない。
    • SLEは免疫異常で抗体が過剰に作られ、全身に炎症が起こる。遺伝と環境の要因が重なって発症する。
    • 若い女性の発症が多く、顔がタダレたようになって生活にダメージがでる。
      • 皮膚の炎症については7割ぐらいに改善がみれるという。
      • 妊娠中でも使えるという。
    • 現行のステロイドの内服治療では副作用の危険も大きい。
    • プラキニルが有効という報告がある疾患
      1. マラリア
      2. 全身性エリテマトーデス
      3. 皮膚エリテマトーデス
      4. 関節リウマチ
      5. シェーグレン症候群
      6. 抗リン脂質抗体症候群
      7. 抗酸菌 (結核菌・ライ菌)
      8. 真菌
      日本ではプラキニル類似薬が、認められていない病気にまで多量に投与されたため、副作用が発生、薬害裁判が起こり、1974年に製造中止となった。

SLEの漢方薬
漢方薬
  1. 黄連解毒湯
  2. 桂枝茯苓丸
  3. 柴苓湯
  4. 十味敗毒湯
  5. 小柴胡湯
    1. 慢性期に入り、胸脇苦満の柴胡証を表しているときに用いる。血の証を兼ねたものには桂枝茯苓丸を合方する。ときに五苓散を合方することもある(漢方診療医典)
  6. 当帰四逆加呉茱萸生姜湯
  7. 当帰芍薬散
  8. 六味丸