膵臓ガン      
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膵ガンのスクリーニング
逸脱膵酵素
(免疫活性)
[エラスターゼ][トリプシン]
腫瘍マーカー
の検査
<1>CEA
<2>POA(70〜80%)
<3>CA19-9(80〜90%)
<4>SLX、→膵ガン術後の経過観察に用いる
<5>DU-PAN-2
検査キット 「これまで膵臓ガンは早期発見が難しいとされてきた。食欲不振などの初期症状の段階で検査可能。
膵臓ガンの発症には『Kーras』と呼ばれる遺伝子の変異が密接に係わっているとされる。住友気属とBMLが共同で開発した検査キットでは、採取した膵液をもとに、6通りある変異のうち、どのタイプが起こっているかを特定出来るほか、全細胞に占める変異細胞の割合が測定出来る

膵ガン 60才以上の男性に多い。→ガン
膵頭部ガンが多い(2/3)
病態 大部分は膵菅上皮から発生するガン。予後不良。
自己診断
リスト
★以下の症状が2週間以上続く。
 <1>早期膵臓ガンに見られる症状:
○みぞおちのあたりに、重苦しい不快感・痛みがある。
○ダイエットもしないのに、急に体重が減ってきた。
○肩胛骨の下あたりが痛い。
○両方の目が黄色っぽい。
○肌が黄ばんできた。
○これと言った理由もないのに、下痢が続く。
○油っぽい食事の後に、みぞおちや背中が痛み出す
 <2>頻度は少ないが、要注意な症状:
○からだを動かすのがおっくうになった。
○朝食が食べたくない。
 <3>進行ガンor他の疾患も考えられる症状:
○ヘソ〜みぞおちの中心に、シコリがある
検査 腫瘍マーカーの検査→
 [CEA]・・・・・・・上昇
 [CA19-9]・・・・著しい上昇
 [エラスターゼ1]上昇
 [DU-PAN2]・・上昇
 [SPan-1]・・・・・上昇
生化学検査
 [アミラーゼ]・・・高値(末期には低下)
 [アイソザイム]・・P型優位(末期はS型、Pは低下)
 [血糖]・・・・・上昇、糖尿病型
ERCP・MRCP→膵菅閉塞
超音波検査
→膵菅拡張
→膵腫瘤
→胆管浸潤例では胆嚢腫大(Courvoisier徴候)
原因遺伝子 [MEN][VHL]
タンパク質 2007、米トーマスジェファーソン大学のグループは、膵臓ガンの進行には、『pp32』というタンパク質の不足が関係していることを突き止めた。
pp32は発ガンに関わる遺伝子の働きを抑制する。
膵臓ガンは他の場所に転移してから発見されることが多い。
増加 膵ガンはあまり多く見られる腫瘍ではない。人口10万人当たり10人程度とされているが、発症は1960年代からみると6〜7倍に増えている。これは高齢化現象と診断技術の進歩によるところが大きいと理解されている。男性は女性よりもやや多く、1.5倍である。高齢者に多く見られ、特に70〜80歳に多い。
Mさんは「糖尿病もないのに」と不思議がったが、膵ガンに糖尿病は必要な症状ではなく、1〜2割の人に見られるのである。最も膵ガンが発見される以前に糖尿病にかかっている人もおり、膵炎や胆石の人と同様に注意が必要である。
生活習慣と膵ガンの関係もしばしば論じられている。[喫煙]や[飲酒][コーヒー][紅茶]、脂肪や肉類の摂りすぎなどである。しかし相対的な危険度はあまり高くなく不明確な点も多い。アルコール飲用は消化管のガンの発症に関係があることは実験で確かめられている。おそらく、繰り返される粘膜上皮の障害や膵炎が関係するのであろう。一方、生野菜や果物は膵ガンの危険率を下げるとの報告もある
砂糖 甘い食べ物や飲み物を過剰摂取すると膵臓ガンにかかるリスクが高まることが、スウェーデンのカロリンスカ研究所が突き止めた。
1997年〜2005年にかけて約8万人の健康な男女を対象に食生活を調査した。炭酸飲料など砂糖を多く含む飲み物を1日に2杯以上飲む人は全く飲まない人に比べて発病リスクが1.9倍だった。
コーヒーなどの飲み物に1日5回以上砂糖を加える人は全く加えない人と比べて発病リスクが1.7倍だった。
背中

腰の痛み
背中と腰痛
時々、背中から腰が痛みようになり、特に夜、みぞおちの後ろあたりが痛む。ただ、体重の減少もないので放っておいた。しかし、夜中に痛みで目が覚めるようになったので、近所の委員で内視鏡や超音波検査、血液検査を受けた。医師はうつむき加減に「ご家族はご一緒ですか?」と告げた。
「いいえ、どんな状態なのでしょうか?」とAさんが尋ねると、「至急、大学病院を受診しなさい」とのこと。
大学病院ではCT検査などを受け、膵臓ガンと告げられた。肝臓に転移している可能性もあると言う。気丈なAさんだが、その日はどうやって家に帰り着いたのか覚えていない。
膵臓ガンは比較的稀なガンで、過度の飲酒や喫煙、糖尿病が発症に関連しているとされる。診断の難しさから早期発見は困難。体重の減少や黄疸が出てからは、すでに手術も不能のことが少なくない
コーヒー コーヒーを1日に3杯以上飲む男性は、ほとんど飲まない男性に比べ膵臓ガンになる危険度が低い、という疫学調査の結果を厚生労働省研究班がまとめ、2007年の日本癌学会で発表した。
調査対象は40〜69歳の男女約10万人。
平均11年の間に233人が膵臓ガンになった。
知識

大切
M子さんは、突然病院から呼び出しを受け「ご主人は末期のすい臓ガンです」。背中の痛みで外来を受診したのは、1ヶ月も前なのに・・・。
「すい臓が悪いのでは?」と聞くと、
「病名は俺が決める」と言った同じ医者が、今度は余命3ヶ月という。
「訴えるんじゃないでしょうね」とカルテもすんなりと見せない。
彼女は真っ青な顔で相談にきた。「主人に本当のことを言わなければならないでしょうか?」。夫は定年を迎えたところ。
いっそ、病院を訴えてやろうか・・・・。でも、裁判所に書類が受理されるのには7ヶ月かかる。最後の3ヶ月が裁判準備で終わるのか?
彼女はまず逡巡し、それから怒った。。「妻の力で主人を治してみせる」とまで言った。私は病気のことを知って、闘う方法を勉強してほしいと、米国の最新治療法の情報を手渡した。翌日、彼女は夫にすべて話し、息子はインターネットや図書館で医療情報を探した。そして、信頼できる腫瘍内科医にたどりついた。
その医師は言った。「国際レベルであなたに合った最高の治療をやりましょう。ただし、おまかせは困る。抗ガン剤のことも詳しく勉強してください。痛み止めがほしかったら、薬を特定し、ほしい量を言ってください。薬の効果も副作用も分かるのは患者なのだから」
このとき、落ち込んで白黒だった世界がカラーになった。。
告知されて1年、今、ガンは消えないが仕事も続けている。M子さんはもう、泣いているだけの人ではない。患者も医療を変えうるのだと、医学部のカリキュラムに腫瘍内科を入れよ、との運動を始めた。
まさに、知ることは力である。
患者自らが立ち上がる力をつけることを『エンパワーメント』というが、それには、怒り、渾身で知識を得て生きる気になることが重要なのだ。
人を幸せにしない医療はムダと皆でハッキリ言おう。(高柳和江・日本医科大学助教授・医療管理学)
2004.6.27《日本経済新聞》
早期発見 難しい早期発見
Aさんは約3年前膵臓ガンで手術した。「膵液の通り道である膵管の回りでガンが見つかったのは、宝くじに当たったようなもの」と語る。膵臓癌を早期発見できる確率はきわめて低いからだ。
2001年。Aさんは会社で接客中に、激しい背中の痛みにおそわれた。近くの市民病院に駆け込んで血液検査を受けると、アミラーゼという酵素の数値が異常に高く、急性膵炎と診断された。
約1ヶ月後に入院して点滴だけで過ごしていると、膵液が出なくなり、腫れていた膵臓が元の大きさに戻った。痛みの無くなった。医師の診断では異常が認められず「大丈夫です」と言われて退院した。
しかし、それまで大きな病気も入院もしたことがなかったので、「原因をハッキリさせないとダメだ」と思い大阪府立成人病センターで精密検査を受けることにした。血液検査やCT検査などを受けたところ、腫瘍の影も形も見つからない。
さらに、十二指腸から膵臓にチューブを入れて、膵臓の中にある膵管の様子を調べるERCP(内視鏡的逆行性胆管膵管造影法)と呼ぶ検査<胆汁と膵液の出口であるファータ乳頭部に細いチューブを入れて、造影剤を注入しレントゲン撮影する>を受けた。このとき、膵液を採取して、ガン細胞の有無を調べる細胞診も受けた。
検査結果は「ガンの可能性が高いので、再検査が必要です」と言われた。そこで「もう一度、検査をお願いします」と頼んだ。だが、結果は同じだった。Aさんは納得できず「疑わしいというのは、どういうことですか?」と尋ねた。すると、「1から5まである段階の4だから」との答え。「1と5とどちらがわるいのですか?」と聞くと、「5です」という。
母親を膵臓癌で亡くしていたAさんは「もしや自分も?」との思いが頭から離れないので、「疑わしいなら手術して調べてください」と徹底した検査を望んだ。検査を担当した内科医師からは「疑わしいというだけでは手術はできません」と言われ、もう一度検査することに同意した。
3回目の細胞診をする前に念のため超音波検査も行った。
「これかもしれませんね」と医師が言った。膵臓の中に小さな黒い画像が浮かび上がったが、、これだけではガンかどうか分からなかった。
膵臓では2cm以下の腫瘍は最も小さい部類に入るが、現在の画像診断技術では見つけるのが難しいとされている。非常に小さな影が映ったとしても、ガンか否かを判定するのは難しい。そこで、3回目の細胞診を実施したことろ、ついにガンが確認された。

ガン細胞が確認できたので、Aさんは手術を受けた。膵臓を1/3、胃を1/5、胆嚢と十二指腸を全摘する大手術だった。手術の結果、膵管の内側にある上皮細胞が5mm程度にわたってガン細胞に置き換わっていた。まだ瘤状の塊にはなっていなかった。画像診断では見つからない極めて初期のガンだった。執刀医は「3ヶ月もすれば、転移が始まりダメだったでしょう」と言った。
血液で発見
国立がんセンターは、血液1滴で膵臓ガンを発見できる診断法を開発した。診断精度は90%以上で、従来難しかった早期がんも見つけることが出来る。2005年9/14の日本癌学会で発表。
同センター研究所は、ノーベル化学賞を受賞した田中耕一・島津製作所フェローらが開発した高精度のタンパク質解析技術を応用。膵臓ガン患者の血液を調べたところ、4種類のタンパク質の含有量が微妙に変化していることを突き止め、ガン診断の指標にした。
78人から採血して調べた結果、大きさが2cm以下の早期がんも含めて90%以上の高精度で膵臓ガンの有無を判定できる。腫瘍マーカーと組み合わせると診断精度は100%だった
抗ガン剤 塩酸ゲムシタビン(ジェムザール)
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