| 水銀 Mercurry |
| 関連情報 |
「亜鉛」「自閉症」「アトピー」 |
| 水銀中毒 | ||
| 金属水銀中毒 | ●室温で蒸発する金属水銀で中毒する。 ●標的臓器 →肺(急性中毒) →脳(慢性中毒) |
●急性中毒の症状 [腐食性気管支炎] [細気管支炎] [呼吸不全] [振戦] [興奮] [皮膚炎] ●慢性中毒の症状 [振戦] [不眠] [興奮] [精神症状] [口内炎] [唾液分泌過多] [歯肉炎] [Atkinson徴候](眼の水晶体前嚢の褐色色素沈着) [erethism](極端な赤面恐怖) |
| 無機水銀中毒 | ●無機水銀(HgCl2)=昇汞 は、殺鼠剤・消毒剤として使われている。 ●標的細胞→腎 |
急性腎不全(尿細管壊死から) 不眠 不穏 易刺激性 |
| 有機水銀中毒 | メチル水銀で水俣病 慢性中毒の最小発症量・・・・250µg/日 |
[四肢のしびれ] [口周囲のしびれ] [興奮] [抑うつ] [不眠] [発汗] [流涎] [言語障害]・・・90mg摂取で [Hunter-Russell症候群] ・求心性視野狭窄 ・運動失調・・・・・55mg摂取で ・構音障害 ・知覚障害・・・・・25mg摂取で ・神経性難聴 |
| 民間療法 | |
| 鎮静作用 | 心を安らげ、心臓の怔忡と驚悸を鎮静させる。 |
| 浄化作用 | 金、銀、銅、鉄、錫、水銀は、治療目的に使われてきた。 水銀は精錬された状態で体の浄化と病の根絶に使われた。 |
| 殺菌作用 | 水銀イオンは微生物の酵素のタンパク質部分のSH基と結合して酵素の働きを阻害するので殺菌作用がある。 塩化水銀(HgCl2)も消毒・殺菌薬となりうるが、皮膚に刺激性を与えるのと人体にも毒性があるという理由からほとんど使われなかった。 |
| 水銀蒸気 | などの有機アルキル水銀化合物は毒性が非常に強い。 | |
| 塩化水銀 | (HgCl2)【昇汞】 | |
| メチル水銀 | (CH3Hg+Cl)など | |
| 塩化水銀 | (Hg2Cl2)【甘汞】 | 極めて難溶性のため体内に吸収されにくく、毒性はほとんどない。 |
| 硫化水銀 | (HgS) | |
| 水銀 | =亜鉛やカドミウムと同族元素。 水銀もカドミウムと同様の毒性元素。 ◎日本の古代社会に「丹生」と呼ばれる専業の部族があって、水銀を主とした各種金属の採取・精錬を行っていた(勝田寿男著「丹生の研究」) ◎水銀の化合物・・・「辰砂」 水銀鉱石の辰砂(cinnabar)は赤色をしているので「丹」は赤土の意味で、日本では古くは水銀鉱を丹とか朱とか呼んだ。 ◎水銀鉱石を辰砂(赤色硫化水銀HgS:cinnabar)というのは、中国の辰州から水銀鉱石が多量に産出されたことによると云われる。 |
| 異性体 | ◎硫化水銀には結晶形の違いによる赤色と黒色の2種の異性体がある。 「赤色」は六方晶系(α型)で580℃で昇華し、 「黒色」は等軸晶系(β型)で446℃で昇華する。 |
| 朱肉 | 朱肉は赤色HgSを含む顔料から作られた。(木村優著「微量元素の世界」より) |
| アマルガム | 「アマルガム」はギリシャ語のmalagma(柔らかい塊り)に由来し、水銀と他の金属との合金のことです。 歯科医が虫歯を詰めるときに使うのは、水銀とスズ・銀のアマルガムです。 |
| 【薬性歌】 | 水銀、性寒。疥を治し、虫を殺し、胎孕を断絶し、催生立に通ず。《万病回春》 |
| 軽粉剤 | 軽粉=水銀粉。 吉益東洞は各種の軽粉剤を用いて陳痼の毒を治療した。 |
| 毒性 | 無機水銀 無機水銀の腸管壁からの吸収はわずか(5%以下)ですが、肺から摂取すると80%程度の吸収率を示し、赤血球ヘモグロビンや血清アルブミンと結合して毒性を示す。 |
| 有機水銀 有機水銀(exメチル水銀)またはアルキル水銀は、腸管壁からでも90%以上の吸収率で、しかも脳に集まるのでその毒性は強い。 症状:特有の神経症(水俣病) |
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| メチル 水銀 |
水俣病 「毛髪中の水銀値がWHO(世界保健機関)が定める許容限界値の50ppm以下でも、長期にわたってメチル水銀の汚染を受ければ水俣病(有機水銀中毒)を発症することが、熊本学園大学の原田正純教授(精神神経学)らの調査で2003年4/19、分かった。 調査対象はカナダ・オンタリオ州の汚染地区、グラッシーナロウズの先住民。 原田教授らは1975年に続き、2002年、27年ぶりに現地を訪れ57人に検診を実施した。このうち9人は前回からの追跡調査だった。9人は前回、毛髪水銀値が2.0~44.2ppmでいずれも許容限界値以下。ほとんど症状が無いか、しびれ感やふるえなどの症状がある程度だった。今回の毛髪水銀値は0.42~18.1ppmで、前回よりもさらに低い数値だったが、全員に運動障害などの明確な水俣病の症状がみられた。 継続的な調査をしている現地の行政機関が、少なくとも1975年以降は確実に毛髪水銀値が減少しているとしていることから、原田教授らは許容限界値以下でも長期間汚染を受ければ水俣病が発症すると結論づけた。」 |
| メチル水銀の毒性解明 「水俣病の原因であるメチル水銀が、細胞を殺す仕組みを東北大大学院薬学部研究科の永沼章教授(毒性学)が酵母を使って突き止めた。 メチル水銀中毒は水俣病だけでなく、南米アマゾン流域を始め、アジアや中東・北米など世界各地で起きている。メチル水銀が病気を起こす仕組みは、これまで分かっていなかったが、細胞レベルでのメカニズムがわかったことで、水俣病の病態解明につながり、治療法の開発も期待される。 永沼教授はまず、メチル水銀の毒性に抵抗する酵母の遺伝子を探し、特定した。これは、酵母を始めとするほとんどの細胞にある酵素GFATをつくる遺伝子だった。 この遺伝子を酵母に導入すると、GFATを通常よりたくさん作り、致死量のメチル水銀がある環境でも生き残れる。詳しく調べると、メチル水銀はGFATと結合し、この酵素の働きを失わせることが分かった。 メチル水銀が細胞内に入り込むと、GFATが働かなくなり、その細胞は最後には死んでしまう。しかし、GFATがたくさんあれば、メチル水銀が結びついてもまだ残るため、細胞は死なずにすむ。 GFATは、細胞膜などの材料である物質『グルコサミン6リン酸』を作っている。 普通の酵母にこの物質を供給しながら育てると、通常ならほとんど死んでしまう高濃度のメチル水銀下でも、90%以上が生き残ることも分かった。 以上の結果から、 メチル水銀が細胞を殺す原因は、GFATが働かなくなり、生命維持に必要な物質である[グルコサミン6リン酸]が作れなくなることらしいと分かった。 今回は酵母での研究だが、GFATは人間の細胞内にもあり、酵母と同様、不可欠の働きをしている。永沼教授は「ほ乳類でも同様の機構でメチル水銀が毒性を発揮している可能性は強い。今後は人間の細胞を使って水俣病の本質に迫って行きたい」と話す。 |
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| 胎児に影響 厚生労働省は2003年6/3、キンメダイとメカジキに含まれる水銀が胎児に悪影響を及ぼす恐れがあるとして、妊娠中か妊娠の可能性のある女性が食べるのは週2回以下にするよう注意喚起した。 マッコウクジラやサメ(筋肉)などは週1回以下が望ましいとした。ただ同省では「妊娠以外では危害を及ぼすレベルではない」としている。 注意事項ではこれらの魚類を1回に食べる量を60~80gと設定。 ツチクジラ・コビレゴンドウについては週1回以下、 バンドウイルカは2ヶ月に1回以下にするよう求めた。 自然界に存在する無機水銀は微生物によって有毒なメチル水銀に変化、食物連鎖を通じてカジキなどの大型魚やキメダイなどの深海魚、クジラ類に蓄積する。 今回の調査ではインドマグロ・クロマグロ・メバチマグロ・・・・・・はキンメダイやメカジキより水銀濃度が高かった。」 |
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| クロマグロ(本マグロ) 厚生労働省は2005年8/12、妊婦か妊娠している可能性がある女性がメチル水銀濃度の高い魚介類を食べ過ぎないように呼びかけた。 メチル水銀は胎児の健康に悪影響を及ぼすとされており、音を聞いたときの反応が1/1000秒以下のレベルで遅れる可能性があるという。 注意事項は2003年6月にキンメダイなど7種の魚介類を公表したが、マグロ類が対象からはずれていた。その後、国際機関がヒトの水銀耐容摂取量を引き下げたため、見直しをすすめてきた。 |
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| 拮抗作用 | セレン(Se)や亜鉛(Zn)には、水銀の毒性を緩和する働きがある。 このように2つ以上の元素が体内に摂取されて、その毒性の一方または両方の毒性が弱くなる現象は、『拮抗作用』と呼ばれている。 イルカやアザラシの肝臓には300ppm以上の水銀と同時に、100ppm以上のセレンが含まれていて、バランスを保っている。 |
| 注意 | ◎火災・焼却に要注意: 金属水銀及び水銀化合物の1つの特徴に気化されやすい(HgCl2:白色個体)は304℃で気化するので俗に昇汞と呼ばれる。極めて毒性が強く、昇汞は間違って飲んだら少量でも昇天する)。どのような化合物も高温にすると最終的に水銀蒸気になります。朱塗りや印肉に使われた硫化水銀も600℃以上の高温で分解して水銀蒸気と二酸化硫黄を発生する。 ・あらゆる水銀を含有する物質は、決して焼却炉に入れてはいけない。 最も気化しやすいのは塩化メチル水銀(HgCl(CH3)+)で、蒸気圧2.3×10-2mmHg(35℃)です。 気化しやすい順番は:HgO<HgS<HgCl2<Hg2Cl2<Hg<HgCl(CH3)+ ◎水銀は気化しやすい性質の他に、固体表面に付着しやすい性質がある。 |
| ワクチン 予防接種 |
→「自閉症」 乳幼児が受ける三種混合ワクチンやインフルエンザの予防接種に水銀が含まれていることをご存じだろうか?国やWHOの定める基準内だが、米国ではこの微量な水銀摂取が健康に与える影響を真剣に議論し、排除の方針を決めた。 「まさかワクチンに水銀が入っていたなんて!」。東京都の主婦Nさんは思わず聞き返した。自閉症の長男(6)を連れて健康問題に詳しい栄養医学研究所(東京・中央区、佐藤章夫所長)を訪れたときのことだ。そこで、乳幼児が定期的に受ける日本脳炎や三種混合(=DPT・ジフテリア・破傷風・百日咳)のワクチン、インフルエンザワクチン、B型肝炎の予防接種に水銀が使われており、それが米国で「自閉症」と関連づけて議論されていることを初めて知った。 ・・・「疑わしいものは極力排除したい」・・・ Nさんは、長男に毎年受けさせていたインフルエンザ予防接種を止めることにした。日本自閉症協会の理事を務める山崎晃資・東海大学医学部教授によると、自閉症は精神障害に含まれる発達障害の1つ。先天的な遺伝子の配列異常に複数の環境因子が加わって発症すると考えられている。だから、水銀の摂取が自閉症の原因と一概には言えないが、「水銀が環境要因の1つになることはありうる」と話す。 ワクチンに入っている「水銀」とは、防腐剤、メチロサールのこと。 そのほぼ半量はエチル水銀からなる。もちろん薬事法で使用は認められているが、「過剰に摂取し続ければ神経障害をもたらす」(水俣病に詳しい原田正純・熊本学園大学教授)ことも分かっている物質。それが何故、病気を予防するワクチンに長年使われ続けているのだろうか? 米国で、ワクチンに含まれるメチロサールと自閉症の関連性が問題視され始めたのは1999年のこと。2000年には研究者サリー・バーナードらが水銀中毒と自閉症の類似性などを挙げ、ある種の自閉症は幼少期の水銀摂取によると指摘した。ダン・バートン米科院議員の働きかけにより、同院で水銀と自閉症に関する公聴会が開かれ、2001年には自閉症児の親らが、ワクチンに含まれるメチロサールが要因であるとして製薬会社を訴える裁判も始まった。 米国では小児用ワクチンについては2000年にはメチロサールを除去した製品が登場、ほとんど切り替わっているという(日本ではまだ)。 日本で唯一、メチロサール無添加の日本脳炎ワクチンを製造しているのは社団法人・北里研究所だけだ」 |
| タラ | 2000年、環境庁は、イカやサメなどの海洋生物の汚染物質濃度に関する調査を行い、9/1日、海域ごとの汚染結果を発表した。その結果、タラの肝臓1g中の総水銀量は、日本海が0.26マイクログラムで、親潮域(0.038マイクログラム)の約7倍だった。 |
| タンチョウ | 2007年北海道・釧路湿原周辺で死んだタンチョウ(特別記念物)約100羽を調べた結果、平均で一般鳥類の10倍以上、最高で約300倍の水銀が含まれていたことが、寺岡宏樹・酪農学園大教授(獣医毒性学)らの調査で分かった。 寺岡教授は「300倍の濃度の水銀を検出したタンチョウは水銀が原因で死んだ可能性がある」 水銀は短期間に吸収した場合、運動機能や免疫力の低下、繁殖障害を引き起こす。また視力低下作用もある。 調査対象は1988年~2004年で釧路市動物園で解剖した約100羽を調べた。 |