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睡眠覚醒
リズム障害
「睡眠相後退症候群」
「睡眠時間が前後にずれてしまう。










「名古屋市の郵便局員(34)は、2年ほど前にインターネットを始めてからずっと睡眠不足を感じている。休みの前日は朝まで熱中。翌日は午後遅くに起き、夜はなかなか眠れない。休み明けには出勤すると、午前中はボーッとして仕事が進まない。
半年して「体を壊す」と思い、徹夜は止めたが、今も週4、5日は午前零時過ぎになる。「すぐには治らない。インターネットは趣味だからやめません」
リズム障害が不登校につながると、事態は深刻だ。
愛知県内の男子高校生は1年ほど前から、朝起きられなくなった。友達と遅くまで遊ぶことが増え、睡眠時間帯が後ろにずれたらしい。この春、学校に行けなくなった。母親に起こされると無意識に払いのけ、暴れた。
親が病院を訪ね、リズム障害と分かった。夏休みに10日余り入院して投薬治療を受けた。9月に入って1日は普通に登校。だが、喜びの余り寝付けず、翌朝は起きられなかった。
「なんで僕だけなの」
 失望から、今は病院にも行っていない。
「人間は約25時間の周期で睡眠覚醒リズムを示す。普通は朝日や朝食といった要因で調整し、24時間周期で生活しているが、リズム障害になると、通常の生活環境ではこれに同調出来ない。精神科的疾患がない場合、ビタミンB12を3週間飲み続け、毎朝、起床時に3000ルックス以上の強い光を浴びる生活を2ヶ月ほど続けると約6割が回復する。寝つきの悪い人は睡眠薬を併用すること もある。
名古屋大医学部精神科の太田龍朗教授は1982年、睡眠覚醒リズム障害の症例を初めて学会に発表した。「思春期の発症が多く、中学生の不登校の2〜3割は、リスム障害の疑いがある。発達段階の脳は環境の変化に影響を受けやすいのではないか」と話す。本人や親が夜型という場合が多い。
 大阪回生病院が今春開いた睡眠医療センターの、これまでの1107人の新患のうち、リズム障害の患者が31人いた








睡眠相後退症候群
人の体は体内時計で覚醒と睡眠のリズムを調節しているが、周期は1日約25時間と長い。生活の中で24時間に調整している。この症候群では、調整がうまくいかなくなる。
Aさんの場合夜なかなか眠れず、明け方になることもしばしば。朝は起きられないが、睡眠は7時間程度きっちりとれる。体が求める睡眠の時間帯が、社会と合わないのが問題なのだ。
睡眠障害外来がある国立精神・神経センター武蔵病院長の梶村尚史さん(43)は「怠けているように見えるが、自分では治せない睡眠。覚醒リズム障害という病。不登校の子供の一部にも見られる」と指摘する。
米国では不眠症の5〜10%が睡眠相後退症候群と言われる。睡眠・覚醒リズム障害にはこのほか、毎日1時間程度睡眠時間が後にずれていくタイプや、規則性の無いものもある。
梶村さんは、「もともと夜型タイプの人が不規則な生活によって発症することが多い。体内時計の機能不全によるものと考えられる」と言う。
治療法は、直視するとややまぶしい2000ルクス以上の光を、起床すべき時間帯に2、3時間浴びる、高照度光両方の効果が高いとされる。網膜を通して体内時計に関係する脳の視床下部に光の刺激を受けることで、リズムが整えられていく。
Aさんは、高い照度の照明器具を天井に据え付けた光治療室に入院。退院後も蛍光灯のような光治療器を借りて、毎朝1時間光を浴びてから出勤する。「光治療を受けていれば大丈夫という自信もついてきた。夏場は外光もいい」と言う
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