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植物状態



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植物状態
  • 頭のケガや脳内出血によって、植物状態に陥った人の意識を高い確率で回復させる治療法を、日本大学板橋病院の林成之教授(脳神経外科)らのチームが開発した。
      重症患者に効くとされる脳低体温療法 を施しても植物状態になった患者5人に、神経細胞の働きを活発にする薬剤を投与したところ、全員の意識が回復した。5月17日に盛岡市で開かれる日本手中治療医学会で発表する。
     林教授は1991年以来、脳低体温療法を試みている。神経細胞の損傷を抑えることが出来、従来なら救命出来ないほど重症の75人のうち56人の救命に成功した。
     ただ、心臓が一時的に止まった患者の脳には十分な血液が回らず、神経細胞の働きが弱まる。4分以上続くと脳が致命的なダメージを受け、体を動かせず、食事や会話も出来ない植物状態に陥ることが多い。同療法直後には10人が植 物状態になった。
     林教授は、脳低体温療法で植物状態になった患者の場合は、神経細胞は休眠状態にすぎないと考え、細胞の働きを活発にする機能促進薬や下垂体ホルモンを使うことを思いつき10人のうち5人に両薬剤を投与した。
    その結果、5人とも半年〜1年後に植物状態を脱した。脳内出血で30分以上も呼吸と心臓が止まった20代の女性は、ほとんど後遺症もなく日常生活が出来るようになった。27〜56歳の男女4人も、最初のケガや病気の後遺症は残ったが、知能の障害はほとんどないという。





代謝変換機能で防ぐ
<1>脳への栄養補給:
  • 6才未満の子供の脳は、糖代謝と脂肪代謝を使っている。
  • 7才以後は糖代謝のみで行っている。


<2>
脂肪代謝
  • 脂肪と乳酸から脳へ栄養を送る。
    心肺機能がいらない。
    胎児の時の脳への栄養補給の大部分が脂肪代謝
    例えば、5才の子供が冬の湖に落ちて、心臓が停止し、呼吸も停止しているのに、30分以上たってから救出されても、脳細胞に異常を起こさない事例がある。


<3>
糖代謝
  • 心肺機能を使ってブドウ糖と酸素を脳へ送る









「交通事故で頭を強打し、回復不能の植物状態と診断された若い女性が、数年後に冗談を言えるまでに奇跡的に回復した症例が4日付けの米医学誌ニュウー・イングランド・ジャーナル・オブ・メディシンに報告された。
報告したのは、テキサス州オースティンのヘルスケア・リハビリテーションセンターのナンシー・チャイルズ博士ら。
博士によると、この女性は18歳だった87年に交通事故で頭を強く打ち昏睡状態に陥った。数週間後に目は開けるようになったが、意識は全くないままで、回復が望めない植物状態と診断された。

ところが15ヶ月たった頃から看護婦の指示に従ってかすかに足を動かすようになり、医師団が意識の覚醒を促す薬を投与したところ、意識が回復。事故から3年後には腕も伸ばせるようになり、まばたきで意思疎通も可能になった。
その後も投薬治療を続けた結果、片言の言葉を話せるまでになり、看護婦に冗談を言えるように成った。

事故から5年2ヶ月後に退院し、現在は車椅子の生活ながら元気。チャイルズ博士によると、治療費は100万ドルかかったが、母親は奇跡の回復に大喜びしている、という。」





銃弾が頭をよぎれば即死する?
  • 大脳を機能的に「脳幹」と「終脳」に分けて考える。
  • 脳の中心部にある脳幹は、自律神経の中枢があり、心臓を動かし、呼吸させ、消化吸収などを自分の意思に無関係に動かす指令を発している。
  • 一方、脳幹の周辺部の終脳は、自分の思うように手足を動かし、しゃべるなど意識的に体を動かす中枢がある。
  • したがって
  • 終脳を弾丸が貫通すると、意識は不明で昏睡状態になるが、心拍動、呼吸は保たれているから死ぬことは無い。
  • 生き続けているこの状態を植物状態という。
  • ところが脳幹を弾丸がよぎれば、心拍動、呼吸、消化吸収などは一瞬にして止まってしまうから、即死となる。
  • 脳幹に小さい病的脳出血が生じ、すぐに人工心肺装置をセットして延命術を施行すると、2〜3週間は生き続ける。もちろん意識不明、昏睡状態である。
  • ただ、ダメージを受けている大脳の中枢部が違っている。この期間を脳死という。
  • つまり、医学的には死亡している人を機械で動かしているのが脳死である。
  • (上野雅彦著「」死体の教科書」p94〜)










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