acute encephalopathy in children
小児の急性脳症
 

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急性脳症
急性脳症とは?   (厚生労働省
  • 急性脳症は脳の急激な浮腫(むくみ)によっておう吐や血圧・呼吸の変化、意識障害、けいれんなどがみられる脳の危険な状態で、さまざまな原因で起こります。
    お子様が急に熱がでた時に、黒目が上に上がって、意識がなくなり、体と手足が突っ張って、ぶるぶるとふるわせるようなけいれんが起こることはまれなことではありません。1−4歳くらいのお子さんは「ひきつけ」を起こしやすく、多くの場合、けいれんは3−5分間以内に終わりますが、長い間けいれんが続いたり、身体に力が入ったけいれんの状態が終わっても、ずっとぐったりしていたりする場合には、急性脳症がおきている可能性があります。また、けいれんが起きなくても、いつもと違った意味のわからない言動があったり、眠たがってとろとろ寝ているうちに、意識がなくぐったりしている場合もあります。こうした急激に脳の異常がおこる状態には、髄膜炎、脳炎やてんかん発作など多くの原因があります。これらの原因をはっきりとみつけることのできない状態を急性脳症と言います。ウイルス感染症に伴っておこるインフルエンザ脳症が有名ですが、そのほかのウイルス感染に伴っても起こりやすいですし、サルモネラ菌による食中毒にともなって起こる場合などもあります。
    この他に、お薬の副作用として急性脳症の症状が現れることがまれにあります。アスピリンなどの熱さまし、抗ヒスタミン薬を含むかぜ薬や、気管支を広げるためのぜんそくの薬などの他、てんかんを治す薬や免疫を抑える薬などの一部の薬が、小児の急性脳症の発症に関係のある場合があります。
早期発見と早期対応のポイント
  • アスピリンなどの熱さまし、抗ヒスタミン薬を含むかぜ薬や、気管支を広げるためのぜんそくの薬などの他、てんかんを治す薬や免疫を抑える薬などの一部の薬により、小児の急性脳症が起こる場合があります。
    1. 特に乳幼児で「けいれんが5分間以上止まらなかった場合」
    2. 「けいれんが止まったあと意識が無く、ずっとぐったりしている場合」
    3. 「けいれんが起きなくても、いつもと違った意味不明な言動があったり、ぐったりしている場合」
    には、脳が危険な状態になっていることがあります。
    このような場合には、すぐに救急車を呼ぶなどして病院を受診しましょう。

医療関係者の皆様へ
  • 小児急性脳症は急激な脳の機能不全によって生じる症候群であり、意識障害を主徴とする。ウイルス感染症による発熱に伴うことが多く、けいれんや脳圧亢進症候を随伴することが多い。小児急性脳症はさまざまな要因で起こりうるが、共通する病理的主体は炎症を伴わない脳の急激な浮腫であり、意識障害は小児急性脳症の診断において中核をなす症候である。平成21年度改定版厚生労働省インフルエンザ脳症ガイドライン1)によれば、急性脳症は、発症時JCS 20 以上(またはGCS 10 以下)ないしその経過中に意識障害が増悪するかJCS 10 以上(またはGCS 13 以下)の意識障害が24時間以上継続する場合に確定と診断される。脳圧亢進症候として嘔吐、乳頭浮腫、脈拍・血圧・呼吸の変化、瞳孔・眼球運動の異常、肢位・運動の異常などがみられる。急性脳症の診断においては、頭部画像検査(CT、MRIなど)、血液検査(血液学、生化学、免疫学)、尿検査、脳脊髄液検査、生理学検査(脳波、聴性脳幹反応など)も重要である。このうち脳波検査は補助診断法として有用であり鎮静を行っていない状態での持続する全般性の同期性ないし非同期性高振幅徐波や平坦脳波などはその診断を支持する。
    小児急性脳症発症に関連すると報告されている薬剤としては、解熱鎮痛薬(アセチルサリチル酸、メフェナム酸、ジクロフェナクナトリウムなど)、キサンチン製剤(テオフィリン)、バルプロ酸ナトリウム、抗ヒスタミン薬、カルシニューリン阻害薬(シクロスポリン、タクロリムスなど)、グリセオールなどがある。テオフィリンと急性脳症の因果関係に関しては、小児の喘息・アレルギー疾患専門医を中心として懐疑的意見もあり、普遍的な概念として確立した病態とするには議論を要する面がある。しかし、後述するように薬事法第77条の4の2に基づく小児の急性脳症副作用報告のうち、テオフィリンに関する報告が毎年のようになされていることは事実であり、テオフィリン投与中に急性脳症を発症した小児例のうち少なくとも一部はその発症にテオフィリンの関与が強く示唆されると考えられるため、本マニュアルの目的を鑑みて取り上げることが適切であると考えられる。
    なお、患者に対して行う副作用発現時の対処法としては、最も迅速な対応を要する状態であり、主治医と連絡を取り、とにかくすぐに病院を受診してくださいと指導する必要がある。


早期発見と早期対応のポイント
  • (1)副作用の好発時期
    • サリチル酸系製剤は急性脳症の一つであるライ症候群の発症に関連する。ライ症候群は多くの場合、一旦解熱した後3-5日後に発症する。バルプロ酸ナトリウムに関連する急性脳症は服用開始後数日から生じうるが、長期にわたる投与後に発症する場合もありうる2)。メトトレキサートは静注ないし髄注投与後5−14日後に発症する
  • (2)患者側のリスク因子
    • バルプロ酸ナトリウム関連急性脳症のリスク因子としては2歳未満の幼児、抗てんかん薬服用者(フェニトイン、フェノバルビタール、トピラマートなど)、先天性代謝異常(尿素サイクル異常症など)、蛋白の過量摂取、低栄養状態がある。
    • シクロスポリン関連急性脳症は、高血圧、低マグネシウム血症、低コレステロール血症や放射線照射の既往でリスクが高い。
    • グリセオールに関連する脳症は、新生児や飢餓状態に陥っている乳幼児、先天性グリセリン代謝異常症、先天性果糖代謝異常症、フルクトース-1,6-ビスホスファターゼ(FBPase)欠損症8)などの先天性代謝異常症の場合、高リスクである。
  • (3)投薬上のリスク因子(投与量、投与期間等のリスク因子を想定)
    • キサンチン製剤であるテオフィリンの場合、中毒例を除けば、投与量、投与期間は関連に乏しい。けいれんを起こした時のテオフィリン血中濃度はいわゆる治療濃度域内(20 μg/mL以下)である場合が少なくない。
      エリスロマイシン、クラリスロマイシンなどの抗生物質を併用していたり、高熱があったりする場合には薬物血中濃度が上がり中毒域に達する可能性がある。
    • カルシニューリン阻害薬についてもその投与量、薬物血中濃度、使用期間は発症時期や発症程度について関連性を示す事実はない
  • (4)医療関係者が早期に認識しうる症状
    • 遷延する意識障害や嘔吐、乳頭浮腫、脈拍・血圧・呼吸の変化、瞳孔・眼球運動の異常などの脳圧亢進症状は急性脳症発症早期から認められる。カルシニューリン阻害薬使用の際、血圧の上昇などに注意を払う。
  • (5)早期発見に必要な検査
    • 血液検査:
      • 血小板、AST・ALT、CK、血糖、プロトロンビン時間、BUN・クレアチニン、アンモニア、一般尿検査、血液ガス分析、薬物血中濃度(キサンチン製剤、バルプロ酸ナトリウム、メトトレキサート、カルシニューリン阻害薬)
      頭部CT,頭部MRI(特に拡散強調画像)
副作用の概要
  • (1)自覚的症状
    • 小児急性脳症の初発症状は意識障害であり、発症の自覚をすることは特に小児では困難である。症状が比較的軽度でほとんどが可逆性であるカルシニューリン阻害薬によるものでは年長児では視覚異常や頭痛を訴える。
    • メトトレキサートでは筋力低下ないし四肢の運動麻痺を訴える。
  • (2)他覚的症状(所見)
    • 児との意思疎通が急にできなくなったりなんとなくおかしいといったことを母親が感じたりすることは、保護者が児に代わって医療者側に示すことのできる児の自覚症状に匹敵する重要な徴候である。
    • 小児急性脳症に共通する他覚的症状として、上述した遷延する意識障害や嘔吐、乳頭浮腫、脈拍・血圧・呼吸の変化、瞳孔・眼球運動の異常などの脳圧亢進症状、けいれんがある。
    • キサンチン製剤の場合は、眼球が側方に偏倚しているなどの焦点性けいれんが比較的多い。
  • (3)臨床検査値
    • 血液生化学検査:血小板減少、AST・ALT上昇、CK上昇、低血糖ないし高血糖、プロトロンビン時間延長などの凝固能異常、BUN・クレアチニン上昇、アンモニア上昇、代謝性アシドーシス、フェリチン高値、薬物血中濃度高値(キサンチン製剤、バルプロ酸ナトリウム、メトトレキサート、カルシニューリン阻害薬)。
    • バルプロ酸ナトリウム関連脳症の場合は上記の他、血中グリシンとプロピオン酸上昇、カルニチンとシトルリンの低下を認める。
      尿検査:血尿、蛋白尿を認める。
      髄液検査:蛋白高値、糖低値、タウ蛋白高値を認める。
  • (4)画像検査所見
    • 脳浮腫の存在とその程度・部位を判断するための必須検査である。CT所見としては全脳ないし大脳皮質全域におよぶびまん性低吸収ないし局所性低吸収、皮質白質境界の不鮮明化、脳浮腫に伴うクモ膜下腔・脳室、脳幹周囲脳槽の狭小化などの所見を認める。頭部MRIはCTよりも早期に診断するための有用な検査であり、T1強調画像において低信号、T2強調・FLAIR画像において高信号を示す病変の存在や拡散強調画像における高信号を示す病変を認める。
    • バルプロ酸ナトリウムでは両側大脳半球皮質、基底核、小脳白質にT2延長像を認める 。
    • カルシニューリン阻害薬では後頭葉から頭頂葉の皮質下白質優位に血管性浮腫像を認める。この所見は可逆性後頭白質脳症症候群reversible posterior leukoencephalopathy syndrome (RPLS)と総称され、通常は可逆的であるが、非可逆的である場合もある。
    • MRIでは病変部位はT2強調画像、FLAIR画像で高信号、T1強調画像では低信号を示す。
    • 可逆性の病変は拡散強調画像(DWI)では低信号〜等信号で見かけの拡散係数(ADC)では高信号を示すが、非可逆性病変の場合DWIでは高信号、ADCでは低信号を示す。
  • (5)病理検査所見
    • バルプロ酸ナトリウムに関連する脳症の病理所見で広範な髄鞘崩壊、グリオーシス、血管周囲のリンパ球浸潤の所見を認めたとの報告がある19)。カルシニューリン阻害薬に関連する脳症の病理所見では血管内皮細胞の障害、軸索腫大、脳血管炎、反応性星状細胞の出現などが認められる。
  • (6)発生機序
    • サリチル酸系製剤は、高アンモニア血症、肝機能異常、低血糖、血液凝固異常などを特徴とするライ症候群との関係が示唆されている20)。サリチル酸はミトコンドリアを膨化させ、代謝機能不全を来たすことによりライ症候群を引き起こす。ジクロフェナクナトリウムおよびメフェナム酸はインフルエンザ脳症の予後を悪化させる。ジクロフェナクナトリウムはシクロオキシゲナーゼの活性を阻害することや炎症性サイトカイン産生を助長することなどによる血管内皮細胞障害が原因と考えられている。
      テオフィリンけいれんの発症機序として、テオフィリンは、
      • @けいれんの閾値を低下させる、
      • Aアデノシンの受容体への結合を競合的に阻害する
      • B5-ヌクレオチダーゼ活性を阻害し内因性アデノシンの生成を低下させる
      • Cピリドキサルキナーゼを阻害しリン酸ピリドキシン濃度を低下させ、GABA生成を抑制する
      • Dてんかん性放電の引き金になり、その保持に関与する脳内cyclic GMPを増加させる
      • EGABA受容体への直接的阻害作用
      などの機序が推定されているが、AのアデノシンA1受容体阻害作用が主体であると考えられている。
      バルプロ酸ナトリウム関連脳症に認められる高アンモニア血症の機序については、○aバルプロ酸ナトリウム代謝の過程でプロピオン酸、バルプロイル-CoAが増加し、尿素サイクルにおいて重要な酵素カルバミルリン酸合成酵素T(CPS-T)の活性が阻害される、○bカルニチン低下によって中鎖脂肪酸のミトコンドリア内への取り込み低下によりβ−酸化が抑制される結果アンモニアが上昇するなどが考えられている 。また、バルプロ酸ナトリウム関連脳症は低血糖や高乳酸血症をきたし、結果としてライ症候群類似の臨床所見を招来しうる 。アンモニア血症によって星状細胞内のグルタミン濃度が高値となり、その結果細胞内浸透圧が上昇することによって星状細胞の浮腫をきたす。また、グルタミン酸の取り込みが阻害されることにより細胞外に蓄積したグルタミン酸が神経傷害をもたらすことが推定されている。
      抗ヒスタミン薬がけいれんを発症する機序は、脳内へ薬剤が移行することでヒスタミン神経系の機能を逆転させてしまう機序による。ヒスタミンも痙攣抑制的に作用する神経伝達物質であるため、抗ヒスタミン薬が脳内へ移行し拮抗することは望ましくない。
      カルシニューリン阻害薬に関連する脳症発症の機序は不明であるが、血液脳関門が機能不全に陥り、血管透過性が更新し、血管性浮腫をきたすことが考えられる。
    • この病因としてカルシニューリン阻害薬は血管内皮細胞に対する毒性を持ちエンドセリンの放出による血管収縮、トロンボキサンA2やプロスタサイクリンによる微小血栓などが想定される。またカルシニューリン阻害薬は血液脳関門を通過しないが、放射線照射や骨髄移植、感染、肝障害などによって血液脳関門が障害を受ければ、カルシニューリン阻害薬は容易に中枢神経に移行し、障害をきたすことも一因として考えられている。グリセオールの場合、新生児や飢餓状態ではグルコースの体内供給が不足するため、フルクトース-1,6-ビスホスファターゼ(FBPase)欠損症では、糖新生の経路に異常があるためグリコーゲンから糖新生を行う。このような状態においてグリセオールを投与すると中間代謝物が増加し、その代謝にATPなどエネルギーを消費するとともに、グリコーゲンリン酸化酵素の活性が抑制される。従ってエネルギー消費の助長およびグリコーゲンからの糖新生の抑制が起こり、低血糖、高乳酸血症、アシドーシスなどを来たす。
  • (7)副作用発現頻度(副作用報告数)
    • 薬事法第77条の4の2にもとづく副作用報告件数では、小児の急性脳症で平成20年度はテオフィリンが3件、アミノフィリンが2件、平成21年度はテオフィリンが4件報告されている。テオフィリン使用中のけいれんの実数は不明であり、副作用報告で全数を把握しているわけでもない。しかし、けいれん重積を来たし急性脳症様の経過を呈する重症例に関しては、水口の試算 では年間60-80人と推定されている。


副作用の判別基準(判別方法)
  • 急性脳症の診断においては、頭部画像検査(CT、MRIなど)、血液検査(血液学、生化学、免疫学)、尿検査、脳脊髄液検査、生理学検査(脳波、聴性脳幹反応など)も重要である。このうち脳波検査は補助診断法として有用であり鎮静を行っていない状態での持続する全般性の同期性ないし非同期性高振幅徐波や平坦脳波などはその診断を支持する。
    けいれんが止まりにくい時、テオフィリンを使用している場合にはテオフィリンの副作用を疑うことが大切である。
判別が必要な疾患と判別方法
  • 小児急性脳症の判別すべき疾患としては、急性脳炎、髄膜炎、脳膿瘍、硬膜膿瘍、急性散在性脳脊髄炎、多発性硬化症、全身性エリテマトーデス、頭蓋内出血、脳血管性疾患、脳腫瘍、代謝性疾患、内分泌疾患、中毒、臓器不全、熱性けいれん重積症、溶血性尿毒症症候群、血球貪食症候群、心筋炎、不整脈、熱中症、乳児突然死症候群、高血圧脳症などがある1)。
    それぞれの疾患は主に意識障害やけいれんを主訴として受診する疾患であるが、背景となる疾患の有無、現病歴と身体所見・神経学的所見に基づき前記の方法に基づき鑑別診断を行う。急性脳炎や急性散在性脳脊髄炎との鑑別はしばしば困難を伴う場合もあるが、神経放射線学的診断法が有用である。初発時において熱性けいれん重積症との鑑別が容易ではないことがある。JCS 20 以上の意識障害の有無があるか、発症後12時間を経過した時点でJCS 10 以上の意識障害の遷延が認められる場合は急性脳症を積極的に疑う。CTやMRI画像検査・脳波検査は有力な方法であるが、必ずしも急性脳症に特異的特徴的所見を呈するとは限らない。


治療方法
  • 原因薬の中止が原則となるが、全身状態を保つための支持療法が主体となる。継続的な心肺機能の正確な評価と呼吸器管理・循環器管理が過不足なく行われること、水分電解質血糖値などの基本的な管理が十分に行われることが必要である。中枢神経系に対しては意識状態の評価を経時的に行い、脳浮腫・けいれんの治療を適切な時期に定められた方法で行う。

    水痘やインフルエンザ罹患時にサリチル酸系製剤は使用しない。また、ジクロフェナクナトリウムとメフェナム酸はインフルエンザ脳症には使用しない。一般的に小児の解熱剤としてサリチル酸系製剤、ジクロフェナクナトリウム、メフェナム酸は推奨できない。アセトアミノフェンが推奨される。
    現在、テオフィリンがけいれんを起こしやすくするという根拠は乏しいが、一度起きたけいれんを遷延化し、治療的抵抗性にするのは明らかである。ジアゼパムをはじめとするベンゾジアゼピン系薬剤やフェニトインはテオフィリン関連けいれんに対して有効性が低いが、バルビタール系薬剤の有用性が示唆されており、テオフィリン関連けいれんに対する初期治療としてベンゾジアゼピン系薬剤が無効の場合、速やかにバルビタール系薬剤に変更すべきである30)31) 。
    バルプロ酸ナトリウムによる高アンモニア脳症では蛋白制限、アルギニン・カルニチン・N-carbamoyl glutamate投与、血液透析を施行する
典型的症例概要
  • 解熱消炎鎮痛薬ジクロフェナクナトリウムにより急性脳症を重篤化させた典型症例
    10歳男児
    夕方より高熱を出し、夕方と夜にジクロフェナクナトリウム錠を内服した。翌日も高熱が持続し、朝と昼に同錠剤を服用した。夕方に嘔吐し、急速に進行する意識障害を示したため、入院となった。
  • 体温は40.7℃、半昏睡で、鼻出血が認められた。
  • 鼻汁よりA香港型インフルエンザウイルスが分離された。
  • 頭部MRIで視床と大脳基底核、大脳白質および皮質の一部にT1強調画像で低信号、T2強調画像で高信号の両側対称性病変を認め、急性壊死性脳症と診断した(図1)。入院12時間後に多臓器不全で死亡した。

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