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体内時計




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睡眠リズム障害
SNP
生体時計
集中力がない
気管支喘息





体内時計
体のすべての細胞にも存在する
  • 睡眠や血圧、体温などのリズムを約24時間の周期で制御する仕組み。
    リズムを刻む本体は目からの視神経が交差する脳内の視交叉上核にあるとされてきたが、体のすべてに細胞にも存在することが近年、明らかになってきた。
    1. 体内時計は脳の中にある「主時計」と、全身の細胞にある「末梢時計」の2種類がある。その2つのリズムが同調することで、正しく1日のリズムが刻まれる。
      主時計のリズムは25時間周期だが、毎朝、目から光の刺激を受けることでリセットされて24時間周期の調整されている。
      • 体のリズムを整えるには、朝日を浴びることが不可欠。
    2. 末梢時計を毎日調整する信号が・・・食事。
      • “起床後1時間以内の食事により末梢時計がリセットされ、主時計のリズムと同調する。朝食を抜くと、末梢時計がリセットされず、2つの時計がバラバラに働くので、リズムが乱れ、脂質の代謝異常やホルモンの分泌異常を招く”
      • 朝食は質と量が大切。マウス実験では、量が少なすぎると体内時計をリセット出来なかった。朝は野菜ジュースだけではダメ”
      • “リセット効果が高い朝食の栄養素は炭水化物”
      • (榛葉繁紀・日本大学薬学部准教授)
    体内時計は時計遺伝子が制御する。
  • これまでに10数種類が見つかっている。
  • この時計遺伝子に狂いが生じると、ガンになりやすくなるとされる。





体内時計は遅れやすい
  • 早起きはむつかしいが、夜更かしは簡単
  • 東に海外旅行・・・体内時計は遅れるので時差ぼけは軽い
  • 西に海外旅行・・・体内時計が早まるので時差ぼけは重くなる。




体内時計をリセットする物質
  • クリプトクローム
  • 微生物から人間まで幅広い生物種に存在。
  • 太陽光の青い光を受けると作用し、体内時計に関与する他のいくつかの遺伝子のスイッチを入れる




脳の中枢時計は目から入る光でリセット
  • 朝の光を浴びる。雨でも外の光が効果的
  • ブルーライトやLEDなどの青い光は体内時計に影響する。

  • 起きた時間を朝と認識させるには、目覚めて直ぐに青い光を見る。




睡眠リズム障害
  • 埼玉医科大学と国立精神神経センターなどは、夜眠れずに昼間寝てしまうなど昼夜の周期が狂ってしまう病気の原因と考えられる遺伝子変異を見つけた。之を手がかりに発病の仕組みを調べる。患者によって異なる発症の違いが分かれば体質に応じた最適な治療法の開発につながる。睡眠周期に異常が生じる病気には、眠たくなる時間がどんどん後ろにずれるタイプや昼夜が逆転するケース。1日のリズムが全く無くなるものなど様々。埼玉医大の海老沢尚光子と精神神経センターの高橋清久総長らのグループはこうした病気で悩む患者の遺伝子を調べ健常者と比較した。調査は各器官の倫理委員会の承認と被験者の同意を得て進めた。
    その結果、睡眠周期が後ろにずれる患者で、昼夜のリズムを決めるホルモン(メラトニン)と結合するタンパク質の遺伝子の異常が普通の人の3倍近い14%の割合で見つかった。またリズムを作るのに関係する別のタンパク質(PER3)の遺伝子で20種の一塩基変異多型(SNP)が見つかった。SNPは塩基配列(遺伝暗号)の1文字だけが異なる遺伝子の個人差。このうち特定の5つの組み合わせを持つ人は健常者では2%しかいないが、昼夜が逆転するタイプの患者では15%が持っていることが分かった。発見した遺伝子変異と症状の関係を詳しく調べることで昼夜のリズム障害を引き起こす原因の解明につかがると研究グループではみている。
    体のリズムを決めるの体内時計は哺乳動物では脳の中心部にある視交叉上核という部分にあり、関連する遺伝子がすでに10個程度見つかっている。皮膚などの組織でも体内時計の遺伝子が発見されている




光照射で体内時計にリズム
  • 秋田空港から車で20分ほどのところにある秋田県協和町の協和病院。内科・精神科に老人病棟を併せ持つこの病院のナースステーションに、その奇怪な“装置”はあった。
     透明のプラスチック製の箱の中に12本の蛍光灯が横に並び、眼前と斜め上方から顔を照らす。その前で車椅子に座ったお年寄りが折り紙をしたり、布巾を畳んだりしながら毎朝2時間ほどをすごす。
     協和病院では薬10年前から、秋田大学の指導のもと、痴呆老人にこの装置で光を照射する試みを続けている。その結果、アルツハイマー型痴呆老人にはあまり効果はみられないものの、脳血管性障害の痴呆老人では夜間の睡眠時間が増加し、徘徊・異常行動の回数が減少することが分かってきた。
     通常、人の眠りは昼起きて夜に寝る『二相性睡眠』だが、年を取るにつれて、昼夜関係なく眠気がし、しかも眠りが全体に浅くなる『多相性睡眠』に移行する。“特に痴呆老人の夜間徘徊など介護が社会問題化するなかで、その改善策はないかと考えた”と同病院の穂積慧院長。
    人間は1日24時間を1サイクルとして生活しているが、本来の体内時計は約25時間サイクルで時を刻む。昼夜の分からない暗い洞窟で生活する実験をした場合、起床時間が1時間ずつ後ろにずれていくのもその為だ。
     これに対して、目から入る光は体内時計の周期を24時間に同調させることに大きく関与していることが、以前から指摘されている。そこで、意図的な光の照射で、朝を朝だとしっかり認識させ、夜間の深い睡眠を獲得しようという試みは世界各地でも行われている。
    • “でも一番効果的な光源は太陽。お年寄りはなるべく日光に当たること、そして3食の食事を規則正しく取ることです”
    秋田大学医学部講師の三島和夫氏はこうアドバイスする。
     毎日決まった時間に起きて会社や学校に行くことは、24時間周期を保つことを手助けする。体内時計をゼロに戻す『リセット機能』が働くわけだ。だが、そうした社会的束縛や緊張感がない高齢者はリズムが乱れ、昼夜のメリハリが無くなりがち。それが睡眠障害をさらに増幅させる。
     三島氏はこうつぶやく、“あまり日光が入らない部屋で、一日中、机に向かい、不規則な食事を取るサラリーマン・OLにも、その危険性があるような気がして・・・”




ひざの後ろに光センサー
  • 膝の後ろに強い光を当てると、「体内時計」を進めたり遅らせたりすることが出来る。そんな実験結果を、米コーネル大のS・キャンベル博士らが米科学誌サイエンス(1/16)に発表した。
    眠り、目覚め、食欲など約24時間周期の生活リズムを支配する体内時計はこれまで、目から入る光で調節されると考えられて来た。だが、目と時計の明確な関係が見つからず、全盲の人にも『時差ボケ』があることから、キャンベル博士らは、皮膚にもセンサーが存在するhずだと考えた。
    22〜67歳の男女15人に4日間、薄暗い実験室で暮らしてもらい、体温とメラトニンと呼ばれるホルモンの分泌量の変化を測った。「体温」は昼間高く、夜間低い。一方、眠りと深い関係のある「メラトニン」は、昼間少なく、夜間に多い。
    4日間とも午前0時〜正午までベッドに横たわり、2日目だけ眠らないようにした。其の結果、本人には分からないように時間帯を変えて3時間ずつ、光ファイバーを使いひざ(膝)の後ろ側に光を当てた。一部のひとには全く光を当てなかった。
    其の結果、光を当てなかった人の体内時計のリズムに変化は見られなかったのに、光を当てた人は体温やメラトニンの変化が最大3時間前後にずれていた




松果体で働く塩基配列
  • 2002年、東京大学の深田吉孝教授らは、体内時計にかかわる脳内組織、松果体で遺伝子が働くのに欠かせない塩基配列を突き止めた。
    深田教授らは実験動物ゼブラフィッシュの松果体で働くエクソロドプシンという遺伝子に着目。この遺伝子は網膜で光を感じ取るセンサータンパク質の遺伝子の仲間で、働く場所だけが異なることが知られている。
    この遺伝子周辺の配列を調べた結果、特定の12個の塩基が遺伝子を松果体で機能させるのに必要なことが分かった。この配列を変えると遺伝子が松果体で働かなくなった。逆に、網膜にみられる遺伝子の上流にこの配列を導入すると、松果体でも働くようになった。
    従来、体内の時計機能を担う脳組織で遺伝子を働かせる仕組みは不明だった




メラトニン増減の仕組み解明
  • 米国立衛生研究所(NIH)の研究チームは人間の体内時計をつかさどるメラトニンと呼ばれる物質が、朝になると少なくなる仕組みを解明した。メラトニンは夜間は脳内や血液中に多く存在し昼間は少ないことが知られているが、その変動のメカニズムは分かっていなかった。
    研究チームによれば、メラトニンは脳内である種の酵素の働きで造られるが、太陽光の下ではこの酵素の働きが止まりメラトニンは出来なくなる。さらに酵素そのものが分解する反応が起き、メラトニンの量が減るという





腹時計・・・・生体時計
  • 眠りなど生活リズムを作る体内時計には、明るさの基づいて動く脳の時計とは別に、食事の取り方で進み具合が変わる『腹時計』もある・・・。東大医科学研究所と米バージニア大の共同チームがまとめ、19日付けの米科学誌サイエンスで発表した。
    ほ乳類では脳の視床下部にある「視交叉上核」が体内時計の中枢で、目に入る光に基づき規則正しいリズムをつくっている。
    臓器などのリズムはこの中枢が制御すると考えられている。共同チームは、体内時計を動かす遺伝子の1つ『ピリオド1』とホタルの発光酵素とを組み合わせ、体内の細胞が光るラットをつくり、しかも光り方が周期的に変わるようにした。
    このラットを部屋に入れ、照明で12時間ずつ人工的な昼と夜を繰り返しながら、本来の行動時間である夜にエサをやったラットと、本来は寝ているはずの昼にエサをやったラットで、脳や肝臓の細胞のリズムがどう変わるかを調べた。
    すると、どちらのラットも視交叉上核の細胞が刻むリズムは同じで、脳の時計はエサのやり方に左右されず、周りの明暗のリズムに忠実に動いていることが確認できた。
    一方、肝臓のリズムは、4日間、昼にエサをやったラットと夜にエサをやり続けたラットで、約10時間ずれていた。これは肝臓など消化器が独自の時計を持ち、それがエサをやる時刻を変えたことで脳の制御からはずれたことを意味する







体内時計の壊れた遺伝子組み換え動物を作る
  • 独立行政法人の産業技術研究所は10/12、体内時計の壊れた遺伝子組み換え動物を作る技術を開発したと発表した。
    リズムを整えるタンパク質の遺伝子を改変し、動物の細胞に組み込む。
    体内リズムの乱れは睡眠障害やうつ病突然死などの一因とされる。
    • 哺乳類の体内では
      • ピリオド
      • クライ
      • クロック
      • ビーマル
      という4種類のタンパク質が約24時間周期で増減し、一定のリズムを刻んでいる。
    研究チームはピリオドたんぱく質の遺伝子を特殊な酵素で改変。これをサルの細胞に入れて正常なピリオドではないが構造の似たタンパク質を作るようにしたところ、体内時計が壊れることを突き止めた。実験につかいやすいマウスでも同じ現象が起きるとみている。
    これまで遺伝子組み換え動物では体内時計の乱れを再現した例は無いという。
    体内時計の関連遺伝子をすべて除く方法も検討されているが、時計機能を確実に抑えるには手間がかかった。
    正常な体内時計では、ピリオドたんぱくとクライたんぱくが結合して細胞の核の中に移動。クライたんぱくが核内のビーマルやクロックたんぱくに取りついてピリオドたんぱくの生産を一時的に抑える。ビーマルとクロックたんぱくの量が次第に増えてくると再びピリオドたんぱくの生産が始まる。こうした反応を24時間サイクルで繰り返し時を刻んでいる




時差ぼけ
  • 明石真・山口大学教授らが昼夜交代方式(1週間ごとに早番と遅番を繰り返す)で働く労働者の体内時計を調べたら、常に時差ボケ状態になっていた。
    体内時計の状態を測定するために、頭髪の根元にある細胞を薬剤で溶かし、時計遺伝子の活動状況の指標になるメッセンジャーRNA(リボ核酸)の量を測る方法を開発。早番と遅番を1習慣ごとに繰り返す人の体内時計のリズムを調べた。起床時間は約7時間早くなったり遅くなったりしていたのに対し、時計遺伝子の活動が最も活発になるピークは2時間程度しか前後に変化していなかった。




SCN
(suprachiasmaitic nucleus)
  1. ヒトを含むほ乳類の24時間リズムを支配するマスター時計は脳内視床下部の視交叉上核(SCN:suprachiasmaitic nucleus)部分に存在する。
  2. SCNは
    1. 約1万個の神経細胞組織からなり、視神経からの入力がある。出力系としては松果体や満腹中枢、摂食中枢、体温中枢、自律神経などがある。
    2. SCN1個1個の発火頻度は昼高く夜低いというリズムを持ち、ホルモン分泌などの24時間リズムが存在する。
  3. 体内のあらゆる細胞に存在し、体内時計の役割を担っているのが「末梢時計」。末梢時計はSCNによってリズム同調性がコントロールされており、SCNを電気的に破壊すると、動物の自発的活動や飲水行動、体温、血圧、心拍数などのサーカディアンリズムや肝臓、腎臓、心臓などの末梢臓器の日周リズムも消失することが明らかになった。




体内時計・・・3種類でリズム
  • 2012年、理化学研究所は、細胞内で働く体内時計のリズムを刻む物質ができる条件をスーパーコンピューラーを使ったシミュレーションで明らかにした。
  • 様々なタンパク質や酵素が複雑にからんで作用していると考えられていたが、3種類あれば作れるという。
    • 人工的に体内時計が作れれば、不眠症などの治療につながる。
  • 上田泰己プロジェクトリーダーや大出晃士特別研究員らは、
    1. タンパク質
    2. タンパク質に結びつく酵素
    3. 元に戻す酵素
    の3種類を使ってシミュレーションした。
  • タンパク質と酵素が結合する強さ、タンパク質の働きが変化する速度などの条件を変えて調べた。
  • タンパク質の集団が一定の時間内に同じ順序で変化し、時計の振動子のようにリズムを刻むことがわかった。





ピリオド
  • タンパク質「ピリオド」が周期的に増減を繰り返すことで、体内時計のリズムが発生していることを「ES細胞 」を使って京都府立医大の八木田和弘教授のチームがマウスで解明した。
  • チームは、体内時計がまだできていないマウスのES細胞と、正常な体内時計を持つ皮膚の細胞を比較。皮膚の細胞では、細胞核の中で「ピリオド」が周期的に増減を繰り返し、体内時計のリズムを生み出すことを発見した。
  • ES細胞では、ピリオドが細胞核の外にとどまり、リズムを生み出していなかった。





肥満糖尿病
BMAL1(ビーマルワン)
  • 2011年、日本大学の棒葉繁紀准教授は、昼と夜を区別し生活リズムを調える「体内時計」に乱れが生じると、脂質異常症糖尿病が発症しやすくなることを突き止めた。
  • 研究チームは、体内時計を調節するタンパク質の1つで、脂肪組織などにあり体内で脂質を蓄える機能を持つ「BMAL1」に着目。
  • BMAL1を作る遺伝子を欠いたマウスを作製し、どんな病気が発症するかを調べた。
  • BMAL1が働かないと脂質を溜め込まず、エネルギーとして消費しきれない脂質が血中に留まった。脂質はやがて肝臓に移動し、脂肪肝を起こした。またインスリンの分泌量が不十分になって糖尿病につながることも分かった。
  • 体内時計は複数あり、通常は1つ働かなくなっても、昼夜を区別する機能が保たれる。
  • しかし、BMAL1を欠いたマウスは、
    1. 光があると眠るようになる。
    2. 落ち着きがなくなり
    3. 歩行機能も低下する
    ことが分かっている。


体内時計が狂うと・・・糖尿病
  • nature2010/7/29
    アメリカ、ノースウェスタン大学のマルチェバ博士らは、体内時計が狂うと「膵島」の遺伝子の働きがおかしくなり、血糖値が異常に高くなり、「糖尿病」を発症することが分かった。
    膵島は、血糖値を低下させるホルモン「インスリン」などを分泌する部位で、時計遺伝子である「Clock」や「BMAL1」に変異を持つマウスを観察したところ、血糖値を一定に保つ能力に異常があり、インスリンの分泌能力や膵島のサイズが小さいことが分かった。




マスター説裏付け
  • 時差ボケなどに関係する体内時計にかかわる遺伝子の働きが、脳の特定の場所によって支配されていることを、工業技術院生命工学工業技術研究所の石田直理雄・時計遺伝子室長、坂本克彦特別研究員らが、ネズミで解明した。
    体内時計に関わる遺伝子としてショウジョウバエのピリオドが知られているが、石田さんらは、ネズミにもそっくりな遺伝子があることを見つけた。この遺伝子は1日周期の変化を示すことが分かった。ところが、脳の視交叉上核(SCN)と呼ばれる部分が破壊されたネズミでは、遺伝子の働きの周期がなくなり、昼夜の行動パターンが崩れてしまった。




腎臓細胞の増殖に関係
  • 2003年、睡眠や目覚めなどの1日のリズムを作り出す「体内時計」が、腎臓の細胞の増殖を制御していることを、大阪大学と産業技術総合研究所が突き止めた。体内時計をうまく調節出来れば、腎臓の細胞の増殖を活発にして傷んだ臓器を修復する治療が可能になる。
     実験は、ラット(大型ネズミ)の腎臓の尿細管で、細胞が活発に増殖する時間帯を調べた。普通のラットは朝方に増殖が活発になる。ところが体内時計の昼夜を人工的に逆転させると、増殖が活発な時間帯も逆転し、体内時計が細胞の増殖に関わっていることが分かった。体内時計と関連した働く遺伝子も突き止めた。




肝臓細胞の増殖
  • 「睡眠など生物の1日のリズムを作り出す『体内時計』が、肝臓の細胞の増殖を制御していることを、神戸大学の研究チームが突き止めた。医薬品を投与した時の細胞の反応は、分裂時期とそうでない時で異なるケースがある。正常細胞に影響を与えにくい時期に抗ガンなどを投与することで、副作用を減らせる可能性があるという。研究成果は2003年8/22発行のサイセンスに掲載。
    神戸大学医学系研究科の岡村均教授と山口瞬助教授はマウスを使った実験で、体内時計が「夜明け」を示すとき、細胞が活発に分裂することを突き止めた。細胞の分裂を止める働きがある酵素が減少することで、細胞が活発に分裂を開始する。細胞の分裂を止める酵素は、体内時計として機能するタンパク質の指令を受けて増減することも分かった。
    人間にも同様の仕組みがあるとみられるが、マウスは夜行性のため、体内時計の昼夜は逆転している可能性がある。




皮膚細胞にも
  • 2001年、脳で約24時間のリズムを刻む『体内時計』の働きが、皮膚など末端の組織にもあることえお神戸大学の研究チームがマウスの細胞を使った実験で突き止めた。
    体内時計の仕組みは哺乳類ではほぼ共通のため、人間も同様の仕組みを持つとみられる。
    研究は岡村均医学系研究科教授らがオランダのエラスムス大学と共同で実施、13日発行の米科学誌「サイエンス」に発表した。これまでに脳の視交叉上核と呼ばれる場所に体内時計の役割をする細胞が存在、細胞内では10個近い遺伝子が協調して働いていることが分かっている。
    岡村教授らはマウスの皮膚にある線維芽細胞に注目。複数の遺伝子がはたらくパターンを時間を追って調べたところ、脳内の「時計遺伝子」と同じ動きをしていることが分かった。教授は「のの親時計が何らかの仕組みで体内の子時計を制御しているのでは?」とみている。




リズム確認
  • 2002年、生命のリズムを作る体内時計の働きを担っている脳内の細胞が、体外に取り出されてもシッカリと時を刻んでいることを、神戸大学の岡村均教授と山口瞬教授らのグループが確認した。成体には不可欠なホルモン量などを調節する体内時計の仕組みの解明に結びつくとしている。
    体内時計は、大脳の下にある「視交叉上核」と呼ばれる部分が、1日周期で活動が変化することで生まれる。研究チームは、このリズムを作り出す遺伝子に、ホタルノイ電子を組み込んで、細胞が刻む「時間」を発光量で捕らえる手法を確立。マウスを使った実験で、香蘇散の1日周期を生体内で観察する事に成功。さらに今回、マウスの視交叉上核の細胞を体外に取りだし、4ヶ月以上も24時間周期のリズムをとっていることを、超高感度のカメラで突き止めた。




マウスの2時間の体内時計
  • 「2002年、京都大学のウイルス研究所の景山龍一郎教授のチームは、マウスに2時間周期の体内時計が存在することを突き止めた。『Hes1』と呼ぶ遺伝子が時計の役割を担っているという。昼夜のリズムを作る24時間周期の体内時計は知られていたが、2時間刻みの時計が見つかったのは初めて。
    マウスの神経や筋肉の培養細胞を使って、この遺伝子がどの程度活発に働いているか調べた。その結果、2時間周期で働きが活溌になったり低下したりするのを繰り返すのが分かった。
    この遺伝子はマウスの胎児が成長する際に働く事が知られていた


(血液で測定)
  • 2009年、理化学研究所と慶応義塾大学先端生命科学研究所のチームは、体内で1日のリズムを刻む体内時計の「時刻」を血液成分で測定することに成功した。
    マウス血液を1日の様々な時間に採取したところ、数百種類の代謝物質の量が24時間周期で変化していた。
    研究チームは代謝物質の種類や量を元に、体内時計の時間表を作成。昼夜を人工的にずらしたマウスの血液組成をこの時刻表と比較したところ、体内時計が元の時刻から徐々に新しい時刻に修正される様子を観察できた。


(酵素) CRY2
  • 2010年、東京大学の深田吉孝教授らは、生物の体内時計に関わる新しい酵素を発見した。
    マウスの細胞では「CRY2」というタンパク質が体内時計の制御に働くと考えられている。
    細胞内のCRY2の量は毎日、12時間かけて増加し、12時間かけて減少する。
    深田教授らは、ダウン症の発症に関わる因子として知られる「DYRK1A」という酵素に注目した。この酵素の活性も24時間の周期で変動しており、CRY2の量が増える時間帯に活性が高い。
    遺伝子を壊してDYRK1Aの働きを抑えたマウスの細胞をつくってテスト。
    CRY2の増加にかかる時間が、通常より30分程度短くなった。
    体内時計の周期も約30分短縮された。
    DYRK1AがCRY2を少しずつ分解し、CRY2の量が12時間かけてゆっくりと増えるように調整していると考えられるという。


CaMKU(酵素)
  • 2014年、東京大学の深田吉孝教授らは、体内時計の調整役酵素をのマウス実験で突き止めた。
  • 酵素は「CaMKU」。
  • 実験では、この酵素がうまく働かない遺伝子改変マウスを作製し観察した。
  • 1日の活動時間帯が徐々に延び、夜行性のマウスが昼間になっても活動を続けるなど、朝と夜のバランスが次第に崩れた。
  • 正常なマウスに酵素(CaMKU)の活動を抑える薬を与えた後で、投与をやめると体内時計をリセットできた。


生きたマウスの脳内で
  • 2012年、柴田重信・早稲田大学教授らは体内時計の中枢を生きたマウスの脳内で突き止めた。
  • 脳の親時計が全身にある細胞の子時計を司っていた。
  • 体全体で体内時計の働きを観察したのは初めて。
  • マウスの時計遺伝子にホタルの光る遺伝子をつけ、遺伝子の働きをカメラで調べた。脳内の親時計を壊して薬ヶ月後に、甘草や腎臓の子時計も弱々しくなった。
  • 地球上の生物は自転に併せて約24時間のリズムを刻む、
  • 柴田教授は“親時計が自律神経やホルモンを通じて臓器や組織の細胞の子時計を動かすのではないか”と語る。





ショウジョウバエ
2タンパク質が動かす
  • 1995年、米国科学財団(NSF)科学技術センターのマイケル・ヤング研究員らは、動植物の成長や行動、生理活性を調節する体内時計が2種類のタンパク質によって働いていることを発見した。
  • 成果は体内時計に関係している既知の遺伝子『tim』『per』に突然変異を起こしたショウジョウバエを使った実験から得られた。人間や動植物の体内時計を理解するうえで重要な発見という。
    報告によると、遺伝子『tim』『per』から作られた『TIM』『PER』と呼ぶ2つのタンパク質は、日没前に結び付き、これらが細胞核内で働いて体内時計を調整するという。


(ピリオド)
  • 1997年、燈台医科学研究所の榊住之教授と程肇助手、神戸大医学部の岡村均教授らがショウジョウバエの遺伝子と同じ構造の遺伝子を人間とネズミの細胞で発見、『ピリオド』と名付けた。
    ピリオド遺伝子は、眉間の奥にあり、両目から出た神経が交わる[視交叉上核]という場所の細胞では昼は活発に働き、夜はあまり機能しないというほぼ24時間の周期で活動レベルを変化させていた。また暗闇でも同じ周期で働き光の影響を受けないことも分かった。


(時計じかけのオレンジ)
  • 2007年、理化学研究所は睡眠や目覚めのリズムなどを司る「体内時計」に関係する新たな遺伝子をショウジョウバエから発見した。
    体内時計のシステム全体を維持する役割を担っていた。
    発生・再生科学総合研究センターの上田泰己チームリーダーらの成果で、2007年6/19の米科学誌ジーンズ・アンド・ディベロプメントに掲載。
    研究チームはまず、ショウジョウバエの頭部で24時間周期のリズムで働く遺伝子200個を選び出した。特定の遺伝子の働きだけを人工的に抑える実験手法を使って体内時計への影響が最も大きかった遺伝子を見つけた。新しい遺伝子は「オレンジドメイン」というタンパク質構造を持つことから、映画名にちなんで『時計じかけのオレンジ』と名づけた


暗闇で1300世代・・・・・24時間リズム保つ
  • 2011年、京都大学のチームは、体内時計の働きによって約24時間周期で生物に生じる「概日リズム」が、暗闇で50年以上、1300世代過ごしたハエでも失われないことを突き止めた。
  • 今福道夫名誉教授と原村隆司研究員らの成果、日本動物学会誌に掲載。
  • 京大では1954年に、故・森圭一教授がショウジョウバエを暗闇で飼育し始め、1300世代以上にわたって飼い続けている。
  • 研究チームは、1300世代を経たハエ約100匹を使用した。
    1. 直近の1世代だけは照明で昼夜を作って育て成虫になったら暗闇に置くグループ
    2. ずっと暗闇を保ち成虫になってから3.5時間だけ光に当てるグループ
    3. ずっと暗闇を保ち成虫になってから7.5時間だけ光に当てるグループ
  • の3グループに分けて観察した。
  • いずれのグループも通常のハエと代わらない活動リズムを持っており、体内時計は機能していた。目の機能も外見上は変化がなかった。
  • これまでの実験で、闇黒のハエは118世代までは通常より発育が早まり、583世代までに触覚に相当する感覚毛が長くなるのが分かっている。





微生物の体内リズムを作るタンパク質に
「時刻合わせ」の仕組み
  • 名古屋大学の近藤孝男教授らは、微生物のの体内リズムを作るタンパク質に「時刻合わせ」の仕組みがあることを突き止めた。24時間周期で化学反応を繰り返すタンパク質が、互いの動きを見ながら、同期を取って動いているという。生物の恒常性維持機構を分子レベルで解明した。
    成果は2007年10/29の米科学誌ネイチャー・ストラクチャル・アンド・モレキュラー・バイオロジー(電子版)に発表。
    研究チームは2005年、シアノバクテリアが持つ3種類のタンパク質が24時間周期でリズムを刻み、体内時計を担っていることを明らかにした。
    中心となるタンパク質『KaiC』は、バクテリアの体内で、朝から夜にかけてリン酸化し、夜中から明け方にかけて脱リン酸化する。
    今回、反応が変わるタイミングが異なる複数のKaiCを試験管内で混合したところ、1日以内に同期し、いっせいに動くようになることが分かった。全体の3割が脱リン酸化を始めると残りのKaiCも脱リン酸化に移行し、全体のリズムがそろうという。
    睡眠や活動、体温調節などの生命活動は周期的に繰り返すものが多い。これらの基本となる体内時計の時刻合わせの仕組みが分かったことは、生命の恒常性維持の解明につながる





体内時計の遺伝子
調節DNA
  • 2002年、東京大学の深田吉孝教授らのグループは生物が体内時計を調節するのに欠かせないDNA配列を発見した。
    深田教授らは、脳で体内時計の調節に関わる松果体の細胞をニワトリから採取。この培養細胞で、光を感じ取るセンサーの役割を果たすピノプシンと呼ぶ遺伝子の働きを詳しく調べた。
    通常は松果体細胞に光を当てるとピノプシンは増加、逆に暗いところではピノプシンの働きが抑制される。ところがDNA配列上で、この遺伝子の上流にある特定の18塩基に変異を加えると周囲が暗い場合にもピノプシンが増加した。別の実験でニワトリやマウス細胞などにこの18塩基を導入すると、自分の下流にある遺伝子の働きを抑えた。
    こうした結果から、この18塩基は遺伝子の働きを抑える作用があることが確認できた。


『Dec1』『Dec2』
  • 2002年、北海道大学と広島大学の研究グループは、生物の体内時計を作り出す新しい「時計遺伝子」を2種類見つけた。こうした遺伝子の異常が、夜に眠れず昼に寝てしまうなど睡眠時間がずれる障害に関わる可能性もあり、病気の解明につながると期待される。
    北大の本間さと助教授らは、肝臓など全身の細胞で働く『Dec1』『Dec2』の2つの遺伝子の活動リズムがほぼ1日周期で変動することに注目した。この2つの遺伝子を細胞に入れて調べると、生物時計の一端を担う別の2種類の遺伝子の働きを抑える作用があった。
    新遺伝子は特定のタイミングで光を当てると働きが高まることも分かった。これは生物が光を浴びて体内時計を調節するのに関わると推測している。
    生物時計を構成する遺伝子はこれまで6種類が知られていた。これらが順番に相互作用をすることで、特定遺伝子の働きが高まったり、抑制を受けたりするのを繰り返してリズムを刻んでいる


松果体で働く塩基配列
  • 2002年、東京大学の深田吉孝教授らは、体内時計にかかわる脳内組織、松果体で遺伝子が働くのに欠かせない塩基配列を突き止めた。
    深田教授らは実験動物ゼブラフィッシュの松果体で働くエクソロドプシンという遺伝子に着目。この遺伝子は網膜で光を感じ取るセンサータンパク質の遺伝子の仲間で、働く場所だけが異なることが知られている。
    この遺伝子周辺の配列を調べた結果、特定の12個の塩基が遺伝子を松果体で機能させるのに必要なことが分かった。この配列を変えると遺伝子が松果体で働かなくなった。逆に、網膜にみられる遺伝子の上流にこの配列を導入すると、松果体でも働くようになった。
    従来、体内の時計機能を担う脳組織で遺伝子を働かせる仕組みは不明だった」


2時間周期
  • 2007年、京都大学ウイルス研究所の影山龍一郎教授らは、体内で2時間の周期で増えたり減ったりする時計役の遺伝子を新たに発見した。
    『Socs3』で、自ら増減を繰り返しながら別の時計遺伝子を制御し、細胞の維持・増殖能力を正常に保つ役割を果たしていた。2007年6/26のアカデミー紀要電子版に掲載。
    研究チームは2時間周期で増減を繰り返す『Hes1遺伝子』を発見しているが、新たに3つの遺伝子を特定。特に重要と思われるSocs3を解析したところ、この遺伝子の増減がHes1の増減をも制御していた。またHes1をずっと働かせたり働かせなかったりすると、細胞の増え方も半減した。細胞を正常に増やすHes1の本来の働きをするには、2時間周期の増減が欠かせないことも分かった。
    Hes1は神経幹細胞や造血幹細胞などの維持。増殖に重要


肥満で変わる?
  • 2009年、肥満の人は、体内時計を制御している時計遺伝子の働きに異常があるとする報告を、日本大学医学部などのグループがまとめた。
    大幅に減量すると正常化することも確認。
    日大の上野高浩准教授らは、代表的な時計遺伝子「ピリオド1」に注目。体格指数(BMI)が25以上の肥満男性12人(平均体重91kg)と、25未満の肥満でない男性15人(平均体重64kg)を比較した。
    午前9時〜午後9時までの遺伝しの働きを調べると、肥満でない男性は朝が活発だったが、肥満の人はあまり変動が無かった。
    BMIが30から24に減量した30代男性は、遺伝子の働きが肥満パターンから肥満でないパターンに変わったという。
    この遺伝子異常によって内臓脂肪の蓄積が促進され、脂質や糖質の調節もうまくできなくなるのではないか?とみている。


夕方遺伝子
  • ほぼ24時間周期でリズムを刻む生物の「体内時計」で、夕方に働く特定の遺伝子は、昼と夜に働くDNA上の配列の組み合わせによって制御されていることを、理化学研究所の上田泰己プロジェクトリーサーらが明らかにした。
  • 成果は2011年1/13の米科学誌セル(電子版)に掲載。
  • この遺伝子が働く時刻を人工的にずらすと、体内時計が止まりかけたり約4時間も周期が延びた。





体内時計を測定
体毛を使って
  • 2010年、佐賀大学、山口大学、ソニーの共同研究チームは、体毛の細胞を使って「うつ病」や「ガン」などに関係している体内時計の状態を把握する測定方法を開発した。
    口の中の粘膜や血液中の白血球を使う従来の手法に比べ、精度が高いという。
    佐賀大学医学部の野出孝一教授は“抗ガン剤などの効果が最も高くなる投与時間の決定などに利用できる”と語る。
    成果は8/24のアカデミー紀要に掲載。
    開発し手法は頭髪やヒゲの根元にある細胞を薬剤で溶かし、時計遺伝子の活動状況の指標になるメッセンジャーRNAの量を測る。
    3時間ごとに9回測定し、体内時計の状態を示す曲線を描いた結果を報告した。この方法で、早番と遅番を1週間毎にくり返している労働者の体内時計を調べた。
    起床時間は約7時間の間で前後したが、体内時計は2時間ぐらいのズレだった。生活リズムと体内時計の間には常に5時間ぐらいのズレがあり、時差ボケ状態になっていることが判明した。
    体内時計の乱れはガン心筋梗塞のリスクを高めたり、うつ病や高血圧、睡眠障害などの原因の1つとなる


血液から体内時刻を測る
  • 2012年、理化学研究所と慶応義塾大学のチームは、体内時計が示す時刻を、血液から簡単に調べる手法を開発した。
  • 体内の時刻がずれると時差ボケや睡眠障害などを引き起こす。
  • 成果は米科学アカデミー紀要(電子版)に掲載。
  • 約24時間の周期を刻んでいる体内時計は毎朝の光によって調整されているが、不規則な生活などが続くと乱れてしまう。
  • 体内時計の不調から高血圧や糖尿病が発症しやすくなることも指摘されている。
  • 理研発生・再生科学総合研究センターの上田泰己プロジェクトリーダーらは、血液中にある特定のアミノ酸などが体内時計に合わせて増減することを突き止め、健康な人から2時間おきに血液を採取し、成分を詳しく調べ、体内時計の時刻表を作った。
    1. 体内の時刻を調べる時には、採取した血液の成分を時刻表で照合する。
    2. 従来はホルモンなどを測定して体内時計を推定していた。





体内時計で遺伝情報を変える
異常で肥満に
  • 2016年、東京大学の深田古孝教授らは、体内時計の働きで遺伝情報が書き換わることを突きとめた。
  • 研究グループは体内時計のリズムで量が変わる因子を網羅的に調べた。
  • 夜行性のマウスが活動しない昼では、ADAR2と呼ぶ酵素が増加。mRNAの遺伝情報をアデノシンからグアノシンに換える[RNA編集」が起きていることが分かった。
  • マウスのmRNAを解析すると、脂肪酸の分解に関わる遺伝子など132種類でRNA編集が起きていた。
  • ADAR2を働かなくすると、RNA編集が起きず、血液中の脂肪酸の量を調節できなくなった。
  • このマウスに脂肪の多い食事を与えると、通常より太りやすかった。
  • ADAR2が働かないと、体内時計が早くなることも分かった。
  • 通常は約24時間の周期が約15分短くなった。







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