生薬の薬性と薬向
臓腑の主治薬
臓腑の引経薬





[沢瀉]

北海道、本州北部の水辺・湿地に自生する多年草、オモダカ科サジオモダカの塊茎

味は甘、性は寒。 Q寒中燥降散R

腎・膀胱経

滲湿利水薬


沢瀉苦寒治腫渇 除湿通淋陰汗遏”    
沢瀉、苦寒。腫を消し、渇を止め、湿を除き、淋を通ず。陰汗自ら遏)む《万病回春》




(利尿・解熱・降圧)
○胃〜尿管・膀胱にかけての熱を去って、尿の出を良くする。
○小腸を通じさせ小便が良く出るようになる。「水煎服」
◎膀胱の熱をさまし、水道を通す。「水煎服」
◎五淋と小便の渋い者を治す。マ中の留垢を除去し、小便の淋瀝を止める。「煎じ・末服。」
◎湿を除く特効薬である。
◎膀胱と三焦の水が止まった症を治す




薬理作用
  1. 利尿作用
    1. 尿量を増やす
    2. 尿素・塩化物の排泄を増加
  2. コレステロール値を下げる
    • 沢瀉のフェニルケトン溶解部分は、血中コレステロールを顕著に降下させ、動脈硬化のレベルを低減させる。その中性脂肪溶解部分は5種のトリテルペン化合物が分離され、大部分が血清コレステロール値を下げる
  3. 血圧降下作用
  4. 血糖降下作用
  5. 脂肪肝を抑制する(脂質代謝作用)
    • 煎液・ベンゼン抽出物
  6. 抗菌作用:結核菌





沢瀉の薬能
《神農本草経》
  • 風寒湿痺、乳難、消水を主り、五臓を養い、気力を益し、肥健す
《薬性提要》
  • 膀胱に入り、小便を利し、湿熱を除き、消渇・ヲ吐・瀉利を治す
《古方薬品考》
  • 水路を宜しく通す
《重校薬徴》
  1. 小便不利を主治す。故に支飲、冒眩を治し、吐・渇・涎沫を兼治す
  2. 陶弘景曰く、沢瀉を久しく服すれば、人して子無からしむと、陳日花は沢瀉は催生し、人をして子を有らしむと曰う。李時珍、之を弁じて、其の論を《本草綱目》に載し、夫れ懐孕は婦人の常なり、然して又、天賦なり、故に多病にして孕まざる者あり、多病にしてしばしば孕む者あり、無病にして孕む者あり、無病にして経に孕まざる者あり、是れ豈人の能く先を得る所か、又豈薬の能く与奪する所か、唯其の疾病ある者を治せざるべからざるは、是れ医の任なり、疾医已に治し、而して孕と不孕とは則ち天なり、三子此の義を知らず謬(ビュウ、あやまると謂うべし、余嘗て一婦人を治す。年三十有余にして病んで子無きこと有り、諸医如何ともする能わず、余之を診するに、胸膈煩悶し、上逆して渇し、甚だしきこと則ち狂の如し、乃て石膏黄連甘草湯を与え、併せて滾痰丸を以てす、之を服すこと周歳にして諸証尽く癒ゆ、其の父大いに喜び以て前医に語る、前医曰く、病治すれば則ち可なるも不仁なりと、曰く何の謂ぞや、曰く石膏を多服すれば人をして子なく、是れ婦道を絶えしむるなり、不仁にあらずして何んぞやと、其の父愕然として余を招いて之を詰(なじ)る、余答えて曰く、孕なるや人為にして天賦なり、薬の能く与奪する所に非ず、余は唯其の疾を治したるのみ、其の他は知らず、且彼の人の言を子何んぞ察せずや、彼の人已に之を察して十有三年、而して之を治す能わず、その技術の曖昧此の如し、尚お何すれぞ将来を予知するや、其の父之を頷く、幾ばくもなくして其の婦人始めて孕む、弥月にして免す、母子痣なし、余故に曰く、唯、医は疾病を治するのみ、孕と不孕は皆天なり、薬の能く与奪する所に非ずと
《古方薬議》
  • よく滲泄し、その効猪苓・茯苓と近し、而して水行らすの長ず
《中薬大辞典》
  • 利水、滲湿、泄熱の効あり。小便不利、水腫脹満、ヲ吐、瀉痢、痰飲、脚気、淋病、血尿を治す
《荒木正胤》
  1. 沢瀉は沼や沢に生える水草の根茎。これは流動する水毒を追うのである
  2. 体内に溜まった水が流動して冒眩(めまい)の発作を起こすような時に応用



【薬対】 『沢瀉+縮砂仁』
『沢瀉+牡丹皮』
『沢瀉+半夏』
『沢瀉+木通』
漢方薬  五苓散
沢瀉湯
猪苓湯
当帰芍薬散
八味地黄丸
六味丸



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