トリカブト
(Aconitum napellus)
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混同しやすい山菜モミジガサ画像
モミジガサ(別名:シドケ)・・・モミジの葉のように切れ込みが深い形から名付けられたニリンソウ画像
ニリンソウ画像

ニリンソウは花が咲いてから採取する

トリカブト =キンポウゲ科トリカブト属の多年草。「鳥兜」
◎ブルガリアではトリカブトを鑑賞植物として自分の畑で栽培している。
ブルガリアには毒性の強いトリカブトが生えている。
キルギス共和国やヒマラヤには別種が見られるが、それらには毒性がないトリカブト画像



トリカブトの葉を噛むとヒリヒリする
アルカロイド 1929年に日本の化学者たちが、日本種のアコニット(トリカブト)も、ヨーロッパ種のものと同じく、3種類のアルカロイドを含んでいることを証明した。
・アコニチン(0.4mg/kg・マウス皮下注射)
・メサコニチン(0.3mg/kg・マウス皮下注射)
・ヒパコニチン
・エサコニチン(0.2mg/kg・マウス皮下注射)・・・「ハチミツ
・ベンゾイルメサコニチン
アコニチン
の中毒症状
細胞のNaチャンネルを開放し、
初期症状・・・口周囲のシビレ感が出現
特徴的症状・・・難治性で多彩な不整脈
<1>初期:10〜20分以内に口腔の灼熱感、手足のシビレ、めまい、発汗。
<2>中期:嘔吐、腹痛、下痢、嚥下困難、起立不能、不整脈。
<3>末期:血圧低下、ケイレン、呼吸麻痺、死に至る。
摂取後24時間以内に死亡している例が多い
致死量 アコニチン3〜6mg(新鮮なトリカブト根:0.2g〜1g)
◎解毒剤はない。
毒の量 すべてのトリカブトが同じ質と量の毒性を持っているワケではない。産地や生育状況、季節によって、同じ種類でも毒の割合が違ってくる。その上、トリカブトは亜種を含めると約300種と非常に多く、地中海沿岸地方〜ヨーロッパ、ロシア、ヒマラヤ、中国、日本、北米など、北半球の寒帯から温帯にかけて広く分布している。
 そのうち、最も毒性が強いとされているものはヨーロッパ産の『ヨウシュトリカブト』と、ヒマラヤや中国に産する何種である。日本では約30種以上あるうち、北海道の『エゾトリカブト』、東北地方に多い『オクトリカブト』『ヤマトリカブト』などの毒性が強いと言われている。しかし、同じヤマトリカブトでも、東京高尾山のものは毒成分がほとんど無いものがあり、関西〜四国地方に広く分布している『サンヨウブシ』なども毒性が弱いと言われている。(植松黎著「毒草を食べてみた」p24〜)
また、毒性が弱いサンヨウブシを北海道に移植すると毒の含有量は増加する。
中毒
事例
●1993年、モミジガサと思いこみ、トリカブトをおひたしにして食べた。20分後に口周辺にしびれがあり、やがて嘔吐や呼吸困難が現れて病院に駆け込んだ。この男性は3日後に完治退院している。
●ブッヘンワルトの収容所では。硝酸アコニチンを使った人体実験が行われ、中毒の臨床所見には、次のように記載されている。
(1)最初の症状は20〜25分後に現れる。
 運動神経の興奮
 軽い唾液分泌過多
(2)40分後、
 唾液分泌が激しく、中毒者が唾液を飲み込めないほど。
 嘔吐と強い運動神経の興奮が続き、それが次第に収まっていく。
 瞳孔が散大する。
(3)121〜129分後:死亡。

●昭和58年5月
「山形県村山市のSさんは、その朝、2人の息子と一緒に、近くの山へニリンソウを摘みにいった。この地方で言う「ヤマソバ」と呼ばれる山菜で、お浸しにしてよく食べる。その晩、3人はお浸しを肴に酒を飲んだところ、急激な腹痛に襲われ、床を転げ回るほどのケイレンを起こした。ニリンソウのなかにトリカブトの若葉が混ざっていたのだ。3人が病院に担ぎ込まれたとき、Sさんと次男はすでにショック状態で、血圧も60と危険なレベルにまで下がっていた。そして、Sさんはまもなく死亡。トリカブト中毒と分かっても、生命を救う決定打はなにひとつ無かった。トリカブトの若葉はゆでると苦みが軽減されて食べやすくなってしまう。(植松黎著「毒草を食べてみた」p24〜)
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