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| 神経 | ・脳ではニューロン(神経細胞)がグリア細胞でおおわれているが、末梢の神経(ひも状の、いわゆる神経)では、神経線維はシュワン細胞に包まれる。(テオドール・シュワン)シュワン細胞が、神経線維の周りに巻き付きながら髄鞘(神経の白い鞘)をつくる。 ・ニューロンが生きていくためにはセリンが欠かせない物質。アストロサイトがグルコースを利用してセリンを合成し、ニューロンに供給している。 |
| ニューロン | @脳や脊髄のニューロン・・・・胚の表面にある神経外胚葉が管状に落ち込んでできる。 A脊髄神経節のニューロン・・・胚の表面にある神経外胚葉が管状に落ち込むふちにある別の部分(神経堤)が中胚葉の中に紛れ込むことでつくられる。この神経堤の細胞は、[ニューロン]だけでなく[副腎髄皮質細胞]や[シュワン細胞][メラノサイト]にもなる。 |
| 脊髄神経節細胞は明るい大型細胞と、暗い小型細胞に区別できる。 大型の細胞・・・触覚や圧覚 小型の細胞・・・温覚や痛覚 いずれもペプチド性の分泌物質を大量に作る。その1つに『サプスタンスP』(P物質)がある。(岩波新書「細胞の紳士録」p180〜)) |
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| グリア細胞 | ・ニューロンの周りにあるゼラチン状の物質がグリア(またはニューログリア) グリア=膠のような接着剤。 ・ゴルジの銀染色で初めて見えるようになった。 ・脳の疾患は従来はニューロンの問題からアプローチしていたが、グリア細胞が重要になってきた。 ・グリア細胞の数はニューロンの10倍もあり、体積では脳の半分を占める。 |
| 【グリア細胞の分類】 ・・・銀染色法から分類できるようになった。 ●アストロサイト(星状グリア細胞)・・・ @脳の表面や血管の周囲を被い、神経組織と外部とのバリア(グリア境界膜)を作る一方、ここのニューロンをすっぽり包む。 Aグリア境界膜を介して脳の血管からグルコースの取り込みを行っている。 B細胞内にグリコゲンを蓄えていて、活発な解糖で、ピルビン酸や乳酸などのエネルギー代謝物をニューロンに供給している。 C脳が活発に働いている部位で、アストロサイトの活動も高まる。 Dアストロサイトの細胞膜には種々の伝達物質の受容体が存在する。 ●オリゴデンドロサイト(希突起グリア細胞) ●ミクログリア (岩波新書「細胞紳士録」p172〜) |
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| タンパク質を発見 「理化学研究所の脳科学研究センターの見学美根子チームリーダーらのグループは、脳の神経回路を支える『グリア細胞』の成長に欠かせないタンパク質を発見した。このタンパク質を使えば、グリア細胞を効率よく作り出せる可能性があり、キズついた脳神経などを修復する再生医療につながる。 脳では多数の神経細胞がつながって神経回路を構成する。グリア細胞はこの神経細胞の周りを取り囲み、回路内の情報伝達の速度アップに働いている。 神経細胞とグリア細胞は、同じ『幹細胞』と呼ばれる未熟な細胞から分かれて成長するが、その詳しい仕組みは不明だった。 研究グループは小脳の神経細胞の表面にある『DNER』と呼ぶタンパク質に注目。このタンパク質に幹細胞から変化したばかりの未成熟なグリア細胞がくっつくと、内部に特殊な刺激が伝わりグリア細胞の成長が促進されることを発見した。 このタンパク質が出来にくくしたマウスの小脳では、神経回路の発達が遅くなった。 |
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| 脳内の壊れた神経細胞 「井上和秀・九州大学教授らと小泉修一・山梨大学教授、国立精神神経センターの高坂新一・神経研究所長は脳内の壊れた神経細胞を除去する仕組みを見つけた。 死滅した神経細胞からもれでる物質によって捕食細胞の活動が活発になる。成果は2007年4/5付けのねいちゃーに掲載。 脳内にある細胞「ミクログロリア」は異常な神経細胞を捕食することが知られている。従来は細胞の外側についている物質を目印にして食べると思われていたが、研究チームは細胞実験で細胞内から流出した遺伝子に関する物質『UDP』が捕食を促すことを見つけた。 神経細胞を死滅させるため、ラットの腹部にケイレンを誘発する物質を10マイクロg注入。72時間後にはUDPが大幅に増加していた。解剖して脳内を調べると神経細胞が壊れており、ミクログリアが大量に確認された |
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| 血中塩分の調節 「基礎生物学研究所の野田昌晴教授と檜山武史助教らのグループは、脳の神経回路を支えるグリア細胞が、血液中の塩分濃度を検知して神経細胞をコントロールしていることとを突き止めた。成果2007年4/4付けのニューロンに掲載。 研究チームは、脳室のそばにあるグリア細胞の違いでマウスが塩水を飲んだり飲まなくなったりすることに着目。 グリア細胞の膜に血液中のナトリウムイオンを検知して取り込む特殊なタンパク質が存在することを発見した。ナトリウムイオンを取り込むときにエネルギーを使う。グリア細胞はグルコースからエネルギーを取り出した後に残る乳酸を神経細胞に供給することで、神経細胞の興奮を抑えることを分かった。神経の興奮が抑制されると塩分の摂取行動も抑制されると推定される。 このタンパク質を作れないようにしたマウスでは、脱水状態にして血液中の塩分濃度を上げてもいつまでも塩水を飲み続けていた。正常なマウスは塩水を飲まなくなった。 グリア細胞は神経細胞へ栄養分を供給すると考えられているが、人間の生理活動の基本である塩分濃度の調節に深く関与しているのが分かったのは初めて。 |
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| 再生 | 中枢神経も再生する。 「運動神経や知覚神経などの末梢神経は、ニューロンから出ている線維である軸索が、シュワン細胞と呼ばれる細胞に取り巻かれているのが特徴だ。逆に中枢神経の組織では、シュワン細胞ではなく稀突起グリア細胞に取り囲まれているのが特徴だ。 末梢神経の軸索が損傷を受けると、ニューロン本体から切り離された線維部分は死んでしまって、後にはシュワン細胞と、線維を鞘状に取り巻いている被膜(髄鞘)が残るだけとなる。しばらくすると、損傷部に最も近いランヴィエ絞輪と呼ばれるシュワン細胞のつなぎ目から芽が出て、再生の動きが始まる。この時、再生芽は変性してしまった元の軸索と同じ部分を通って伸びれば、切れた配線を結び治す要領で、簡単に修復出来るような気がするが、実際はそうならず、シュワン細胞とその最外側を覆う基底膜の間を通って、切り離された枝側へと伸びていくのだ。では何故、このような不思議な現象が起きるのか。 “再生する軸索にとって髄鞘が足場にならないことを示しています。それに比べ、シュワン細胞の表面や基底膜の内側には、軸索の再生に有効な物質が存在することを示しているのです”と説明するのは、京都大学医学部の井出千束教授である。以前から末梢神経が再生する理由として、シュワン細胞の存在が予測されていたが、井出教授は基底膜だけでも末梢神経が再生することを明らかにした。 “シュワン細胞の表面には、L1、NーCAM、Nーカドヘリンと呼ばれる軸索とシュワン細胞を接着する物質があり、この物質に神経突起を伸長させる作用があるのではないかと考えられていました。今回、基底膜にラミニンという接着物質が見いだされ、どうして神経がシュワン細胞と基底膜の間を通って再生するのか分かってきました” そうなると、中枢神経が再生しなかった真の理由は、シュワン細胞がないことによる(orグリア細部があるため)と考えられる。実際に前述した(*1)福田教授のネコなどの研究では、中枢ニューロンから再生する軸索はシュワン細胞に沿って伸びているのだ。 “中枢神経の再生に限っていえば、シュワン細胞を除いて基底膜だけを移植しても伸びません。従って、シュワン細胞が中枢神経の再生にとって有効だと考えられる訳です” (*1)大阪大学医学部の福田淳教授は、ネコを使った実験で、切れた視神経が末梢神経の移植で再生することを確認した。目は『外に出ている脳』とも言われるように視神経は中枢神経に属し、脳機能や中枢神経の研究にとって絶好の対象となっている。 “目の奥で視神経を切断して、同じネコの座骨神経<末梢神経の1つ>を使って間をつなぎます。これによって視覚の伝導路が再び作られるだけでなく、以前のように実際に物を見る能力が回復するかどうかが問題でした。50〜80日後に調べてみると、視神経線維は座骨神経を通って軸索を伸ばし、光に反応した。さらに、ハムスターでは再生した視神経線維が視覚中枢のニューロンとの間でシナプスを形成し、新たな神経回路を作っていた。正常なネコの網膜の神経節細胞は約12万〜19万個あるが、そのうち4000〜5000個の細胞が神経を再生したと思われます” 京都大学医学部の川口三郎教授は子ネコの小脳の中枢神経を再生させるという、世界的に注目される研究を行ったことで知られている。教授はさらに、ラットを使った[脊髄髄節の置換]による中枢神経の再生と機能の回復実験を行った。 先ず、生後1〜2日目のラットの脊髄の胸のあたりを鋭利な刃物で切除して、2髄節分ほどの間隙をつくる。その空いた所に、ラットの胎児から取り出した脊髄と同じ部分を、ちょうど橋を架けるように移植してやる。すると移植された脊髄は両側の宿主の脊髄ときれいにつながり、外から見ると継ぎ目もない1本のものとなる。 ここで興味があるのは、さまざまな神経繊維が元の回路を見つけられたのかどうかという点だ。ex電話線が切断された場合、きちんと復旧させるには接続相手を間違えないことが大切で、もし違う回線が結ばれてしまったら通信は大混乱となる。 “ところが、脊髄が修復されたラットの上半身と下半身は以前と変わらない調和のとれた動きをします。おそらく、胎児の未完成の中枢神経には、軸索の行方に関する情報を与える『手がかり』が含まれており、良い条件で脊髄が移植されると、その『手がかり』が軸索を誘導する役目を果たすと考えられるのです。末梢神経を橋渡し役に使うと、神経線維を再生できても『手がかり』の整合性がとれない為に、再び中枢神経に入り込んでも伸びが止まってしまうのでしょう”(川口教授)Quark1996.3月NO165 P88] 「シュワン」ベルリン大学の解剖学者テオドール・シュワン |
| ラット | ■自己細胞使い、ラットの中枢神経再生 「ラットを使った動物実験で、損傷した脊髄部分を再生させ、麻痺していた足を動かすのに成功した、とイスラエル・ワイツマン研究所のミシェル・シュワルツ教授らが米科学誌ネイチャー・メディシン7月号に発表した。高等動物の中枢神経は再生不可能とされていた常識を覆す成果だ。 魚など下等動物は脳や脊髄の中枢神経に再生能力がある。しかし、ほ乳類では、末梢神経は再生するが、中枢神経が傷つくと元に戻らず、障害が残る。 シュワルツ教授は、ほ乳類の中枢神経じゃ免疫細胞の一種、マクロファージの活性を抑制することを発見した。マクロファージは損傷した細胞を消化して組織の再生を促す働きがある。ほ乳類の場合、複雑に発達した中枢神網がマクロファージに消化されるのを防ぐため抑制機能が進化したらしい。 同教授らは、ラットのマクロファージを、傷ついた末梢組織とともに試験管内で培養してあらかじめ活性化した後、損傷した脊髄の周囲に戻してみた。その結果、脊髄が再生。完全に麻痺していた足が少し動くようになり。中には足に体重をかけられるまで回復したラットもいた。 ほ乳類の中枢神経再生はこれまでも、別の動物組織などの移植で成功した例はあるが、自己細胞を使った再生実験は初めてという。 |