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医薬品による運動失調
(薬剤性運動失調)



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アテトーゼ
歩行障害
ジスキネジア
小脳疾患
振戦
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運動失調
英語名: ataxia                (厚生労働省
運動失調は、医薬品の服用によって起こる場合もあります。
  • 睡眠薬、抗不安薬、抗うつ薬、抗てんかん薬、抗がん剤など、さまざまな薬で起こることが知られているので、何らかのお薬を服用していて、次のような運動失調の症状がみられた場合には、放置せずに医師・薬剤師に連絡してください。
    • 「手足の動きがぎこちない」、
    • 「箸が上手く使えなくなった」、
    • 「ろれつがまわらない」、
    • ふらつく」、
    • 「まっすぐに歩けない」



運動失調とは?

  • 運動失調とは、手足の麻痺がないにもかかわらず、種々の動作や運動が正しく円滑にできなかったり、ふらついてまっすぐに歩けない状態を指します
  • 通常、私達が何かの動作、運動を行う場合、動きに必要な身体のさまざまな筋肉が同時に、あるいは順を追って全体として協調して収縮します。
  • 運動失調では、この筋収縮の協調が失われるために正しい動きができなくなります。口唇、舌の動きもぎこちなくなるため、ろれつがまわらず話しづらくなります。
  • また、体のバランスが失われるためにふらついてしまいます。例えば酒を飲み過ぎて酔っ払ったときのような、グラスにビールを注ごうとしてこぼす、ろれつがまわらず舌足らずな話し方になる、千鳥足でふらついて歩く,といった運動の乱れがその代表です

  • 運動失調は、大脳、小脳、前庭、脊髄、末梢神経とさまざまな部位の障害で出現しますが、医薬品の副作用としてあらわれる運動失調は、大脳、小脳の障害に起因することが大半なため、本マニュアルではこれらの原因となる薬剤について解説します

  • 医薬品による運動失調には、もともと神経系の疾患や外傷により運動失調を持っている方が医薬品により症状が悪化する場合と、何の素因もない方が医薬品によって運動失調を起こす場合があります。

早期発見と早期対応のポイント
  • 運動失調に先立つ前駆症状はとくにない。
    一般的には初発症状として、
    • 書字が下手になる、
    • 箸が上手く使えなくなる、
    • 正確な動きや円滑な動きができなくなる、といった四肢の失調、
    • ふらつく、よろける、まっすぐに歩けない、といった体幹の失調がある。
    • また、話す際にろれつがまわらず舌足らずになる、といった構音障害もみられる。
    患者自身がこれらの症状を運動失調と判断することは難しいと思われる。
    従って、こうした症状をみたら、予定の受診日を待たずすぐに担当医師に連絡し指示を受けるように家族を含め指導する。
    運動失調は、睡眠薬や抗不安薬など一般的に処方されている薬剤でも出現する。これらは、診療科を問わず処方されることが多いため、全処方薬を把握する必要がある。






副作用の概要
  • 薬剤の副作用としてあらわれる運動失調は、小脳の障害に起因するものが代表的であるが、必ずしも責任病巣を特定できない場合も多い

症状
  1. 四肢協調運動障害
    • 通常我々が何かの動作、運動を行う場合、そのために必要な身体のさまざまな筋が全体として協調して収縮し、円滑で正確な運動がなされる。
      これを協調運動と呼び、小脳が大切な役割を担っている。
    • 協調運動が障害されると、
      1. 字を書く、箸を使うといった細かな動作が下手になり、
      2. 進行すると手を伸ばして物を取る、といった粗大な動作も下手になる。
      3. また、規則正しい運動も下手になり、リズムが崩れる。
    • 患者に自分の鼻の先を人差し指で触るように指示すると、指先が正しく円滑に鼻尖に到達しない(指鼻試験)。
  2. 起立・歩行障害
    • 小脳には、起立、歩行の際に身体のバランスを保つ機能もある。
    • 運動失調では、
      1. 起立の際にふらついてまっすぐに立っていられなくなる。また、
      2. 歩行では姿勢を保つために下肢を左右に開き、ふらふらと酔っ払いのように歩く。
    • 患者に、綱渡りをするように左右の踵を交互につま先に当てて直線上を歩くように指示すると、よろけて上手く歩けない(つぎ足歩行)。
  3. 構音障害
    • 我々が滑らかに話すことができるのは、発音に関わる口唇、舌、咽頭などの筋が順序立って協調して収縮し、次々と母音、子音を作り出すためである。
    • 運動失調では、これらの筋収縮の協調性が失われるため、ろれつがまわらず舌足らずな話し方になる。
  4. 眼振
    • 被検者に眼前の指標を眼だけで追うように指示し、指標をさまざまな方向に動かして止めると、ある場所で眼球が停止せず、ゆっくり動いて素早く戻る、といった往復運動を繰り返す。
    • これを眼振と呼ぶ。
    • 眼振自体は、運動失調の症状ではないが、小脳、脳幹、前庭などさまざまな部位の障害で認められるため、運動失調の診断に重要な症候となる。
    • 例えば、後述するフェニトイン中毒では、眼振が診断の重要な手掛かりとなる。

発生機序
  • 抗がん剤、抗てんかん薬では、小脳Purkinje 細胞の脱落や神経線維の脱髄が起こる。
  • 抗不安薬、睡眠薬などでは、後述のように中枢神経系の広範な抑制や筋弛緩作用により、一時的に運動失
(代表的薬剤)
  1. フェニトイン
    • 概要: フェニトインは代表的な抗てんかん薬のひとつで、過量投与により運動失調をはじめとする精神・神経症状が出現する。
    • 本剤の血中濃度治療域は10-20μg/mL で、30 μg/mL 以上で運動失調があらわれる。
      通常、減量、休薬により症状は改善するが、長期使用例ではPurkinje細胞の脱落、小脳萎縮を生じ不可逆性となる場合もある。
      症状: 運動失調、眼振、精神症状
      好発時期: 不定。薬物血中濃度の上昇に依存する。
      転帰: 本剤の減量、中止により症状は改善する。長期使用例の場合、小脳に器質的変化を生じ不可逆性となる。
      機序:中枢神経系全般に対する抑制作用としてあらわれるふらつきのほか、長期使用により小脳Purkinje 細胞が障害され失調が起こる。
  2. リチウム
    • 概要: リチウムは躁うつ病(双極性障害)の治療薬で、過量投与により運動失調、振戦、不随意運動、傾眠、錯乱などの中枢神経症状、嘔気、嘔吐、下痢などの消化器症状、心伝導障害、腎機能不全などが出現する。これらの中毒症状は血中濃度に依存して出現する。本剤の有効治療域は0.6-1.2 mEq/L と狭いため、容易に中毒域に達しやすい。腎機能障害、脱水などを合併する場合や、チアジド系利尿薬、非ステロイド性抗炎症薬などを併用する場合、血中濃度が上昇しやすいのでとくに注意を要する。このため、定期的な血中濃度のモニタリングが不可欠である。
      症状: 運動失調、振戦、不随意運動、傾眠、錯乱、嘔気、嘔吐、下痢
      好発時期: 血中濃度に依存
      転帰: 薬剤の中止により症状は改善するが、過量投与の期間が長くその血中濃度が高いほど中毒症状は増悪し、最悪の場合死に至る。このため、中毒と判断すれば補液、利尿薬の投与によりリチウムの体外排泄を促す。重症例では、血液透析により血中のリチウムを急速に除去する。
      機序: 詳細は不明であるが、短時間血中濃度が上昇しても中毒症状は出現せず、1-2 日続いてから起こるため、脳内リチウム濃度の上昇による神経毒性と考えられている。
  3. フルオロウラシル
    • 概要: フルオロウラシルは、主に消化器癌、乳癌などに用いられる代謝拮抗作用を有する抗がん剤で、神経系に対する副作用として、急性の小脳障害や大脳白質脳症がある。神経病理学的には、神経組織の脱髄を認める。フルオロウラシルによる神経系副作用の頻度は5%前後とされている。大半は急性発症で、1 回投与量、最高血中濃度に依存し、蓄積毒性は報告がない。本剤の減量・中止により軽快することが多い。
      症状: 急性の運動失調のほか、白質脳症として意識障害、言語障害をはじめとするさまざまな高次脳機能障害、認知機能障害が出現する。
      好発時期: 時期は不定で、総投与量との関係は明らかにされていない。
      転帰: 本剤の減量・中止により大半は軽快することが多いが、投与を継続すると神経系に重度の器質性変化が起き不可逆的となる。
      機序: フルオロウラシルはいくつかの段階を経てfluorocitrate に代謝される。本物質は細胞呼吸に重要なTCA 回路を障害し、神経系の脱髄が起こ
      ると考えられている。
    • 注)同系薬としてカルモフール、テガフールなどがあり、白質脳症とともに小脳失調も起こることが知られている。
  4. ベンゾジアゼピン系抗不安薬、睡眠薬
    • 概要: ベンゾジアゼピン系薬は、抗不安、鎮静、睡眠薬として広く用いられているほか、ジアゼパムはてんかんのけいれん発作時の治療としても用いられる。本剤には、抗不安作用、鎮静・催眠作用、筋弛緩作用があり、これらは用量依存性に増強する。副作用として、小脳、脊髄を含む
      中枢神経系全般に対する抑制と筋弛緩作用により、眠気、ふらつき、運動失調、歩行失調、健忘を認める。高用量では血圧低下、呼吸抑制にまで至る。
      症状: 眠気、ふらつき、めまい、倦怠感、脱力感、運動失調、歩行失調、健忘、呼吸抑制
      好発時期: 血中濃度に依存
      転帰: 本剤に神経組織を不可逆的に障害する作用はなく、薬物の減量、中止により症状は軽快する。高齢者では、本剤によるふらつきが転倒、骨折の主因となるため、使用量を少なくし作用時間の短い薬剤を選ぶといった注意が必要である。高用量では、血圧低下や呼吸抑制が出現するため、大量の過量服薬の際には、胃洗浄、吸着剤・下剤の投与、補液、利尿剤の投与により薬剤の排泄を促す。ベンゾジアゼピン系薬の過量服用が間違いない場合には、ベンゾジアゼピン受容体の拮抗薬であるフルマゼニルを投与する。
      機序: ベンゾジアゼピン受容体は、大脳辺縁系、大脳基底核、小脳、脊髄と広く分布しており、薬剤の受容体への結合により神経細胞の抑制作用を示す。副作用は神経系に対する過剰な抑制を反映するものである。



副作用の判別基準・判別方法
  • まず、運動失調の存在を確定することが大切である。このためには、四肢の協調運動障害、起立・歩行障害、構音障害の有無を症候学的に判定する。
    疑わしければ専門医への相談が望ましい。
    薬物の副作用による運動失調を診断する特異的な検査はない。
    服薬歴と運動失調の発症の時間的関係を病歴から確認することが大切である。リチウムやフェニトインでは、薬物血中濃度の測定が決め手となる。
    鑑別すべき疾患として、前述のようなさまざまなものがあるため、薬剤性のものと区別するために画像診断、髄液検査、脳波検査などを行う。




典型的症例
【症例1】 70歳代、男性
  • 主訴:歩行時のふらつき
    現病歴:20歳代にてんかんの診断を受け、フェニトイン300 mg/日の投与が開始された。約50年間服用後、400 mg/日に増量された。増量16日後、歩行時のふらつき、嘔気、嘔吐が出現、2 日後に入院した。入院時、失調性歩行、眼振、振戦を認め、フェニトイン中毒と診断、同薬を中止し、補液、利尿剤の投与が開始された。頭部CT では小脳萎縮を認めた。中止1日後、嘔気は消失したが失調性歩行は残存、フェニトイン血中濃度は53.6μg/mL であった。中止11日後、血中濃度は3.0μg/mL 以下となった。18 日後、軽度の失調性歩行を残すのみとなった。小脳萎縮を来す他の疾患は否定的で、フェニトイン長期服用による小脳萎縮に急性のフェニトイン中毒が加わったものと診断した。


【症例2】 48歳、女性
  • 主訴:運動失調、意識障害、不随意運動
    現病歴: 乳癌のため乳房切除術を受け、術後化学療法としてOK-432、タモキシフェン、シクロホスファミド等が投与された。術後3年4ヵ月目より、カルモフール400mg/日35 日間、600mg/日14日間の投与が行われた。
    このとき胸椎転移を認めており、2 ヵ月の休薬後、同剤600 mg/日の投与が再開された。
    その2ヵ月後より歩行時のふらつき、眼振、測定障害や協調運動障害が出現した。頭部CT は正常で服薬を続けたところ、2 週間後にはろれつがまわらず無表情になった。その2 日後、体が揺れて起き上がれず、意識も混濁したため入院した。入院後、脊髄液検査に異常を認めず、カルモフール脳症と判断して薬剤を中止したが意識障害は進行、無動無言となった。頭部CT では、側脳室深部白質に低吸収域を認めた。入院2 ヵ月後、話しかけに対して声を出すようになった。しかし、癌の全身性転移が進行、入院10 ヵ月後に死亡した



アテトーゼ」「歩行障害」「ジスキネジア」「小脳疾患」「振戦」「チック」「運動不能(アキネジア)








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