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溶血性貧血






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貧血
寒冷凝集素症
脾腫
溶血性尿毒症症候群(HUS)
自己免疫性溶血性貧血(AIHA)
発作性夜間血色素尿症(PNH)
遺伝性球状赤血球症
遺伝性楕円赤血球症
肝硬変
薬剤アレルギー




溶血性貧血とは?
  1. 赤血球寿命の短縮(破壊の亢進)にもとづく症状を主徴とする疾患の総称
  2. この貧血では赤血球が120日の寿命を全うできずに壊れてしまいます
  3. 赤血球が大量に壊れると、貧血が起きると同時に、黄疸が起こります
  4. 内因性と外因性の2種類があります







内因性の溶血性貧血
<1>先天性:
  • (ア)赤血球膜に異常
    1. 遺伝性球状赤血球症
    2. 遺伝性楕円赤血球症
    3. 遺伝子絵口唇状赤血球症
    4. 有棘赤血球症(無βリポタンパク血症に伴う)
  • (イ)赤血球の酵素異常
    1. 解糖系酵素異常(欠損)症:
      1. Hexokinase欠損症
      2. GPI欠損症
      3. PFK欠損症
      4. Aldolase欠損症
      5. TPI欠損症
      6. PGK欠損症
      7. PK欠損症
    2. その他の酵素(欠損)症:
      1. G-6-PD欠損症
      2. 6-PGD欠損症
      3. GSH欠損症
      4. GR欠損症
      5. P5N欠損症
      6. ADA欠損症
      7. ATPase欠損症
      8. Adenylase kinase欠損症
  • (ウ)異常ヘモグロビンによるもの
    1. 質的異常:
      1. 不安定ヘモグロビン異常症
      2. 鎌状赤血球症(HbS症)
      3. その他のヘモグロビン異常症
    2. 量的異常:
      1. Thalassemia
      2. α-サラセミア
      3. β-サラセミア:
      4. Thalassemia major
      5. Thalassemia intermedia
      6. Thalassemia minor
     (エ)その他:
      赤血球膜脂質代謝異常症


<2>後天性:





外因性の溶血性貧血
<1>免疫性溶血性貧血:
  1. 同種免疫性溶血性貧血:
    1. 不適合輸血後溶血性貧血
    2. 新生児溶血性貧血
  2. 自己免疫性溶血性貧血
    1. 温式抗体タイプ: (参照→Evans症候群)
    2. 特発性
    3. 症候性・・・・・・・リンパ腫・膠原病などに伴う。
    4. 寒冷抗体タイプ:
  3. 薬剤惹起性免疫性溶血性貧血:
    1. ペニシリン型
    2. ミニジン型
    3. α-メチルドーパ型


<2>感染による溶血性貧血:
  1.マラリア
  2.敗血症


<3>物理的原因による溶血性貧血:熱傷


<4>化学的原因による溶血性貧血:
  1. 酸化剤:
    1. ナフタレン
    2. ニトロフラントイン
    3. アミノサリチル酸
  2. 砒化水素
  3. 蛇毒
  4. 低リン血症


<5>機械的原因による溶血性貧血:
 (ア)溶血性尿毒症症候群(HUS)
 (イ)血栓性血小板減少性紫斑病
 (ウ)その他:
  1.転移ガン
  2.悪性高血圧
  3.血管腫
  4.妊娠中毒症
  5.弁膜疾患による細小管性溶血性貧血


<6>脾機能亢進症による溶血性貧血:
  1.肝硬変症
  2.門脈圧亢進症
  3.Banti症候群


<7>その他の原因による溶血性貧血:
  1.腎性貧血
  2.細網症(histiocytic medullary reticulosis)






(副作用で溶血性貧血になる医薬品)
  • 「アルドメット」「アレビアチン」「オイグルコン」「ガスター」「クラビット」「コントミン」「シスプラチン」「セレスタミン」「ダイアモックス」「ダイクロトライド」「タリビット」「テグレトール」「デパケン」「トーワキサン」「ニューレプチル」「ノフロ」「バクシダール」「パナルジン」「パンスポリン」「ヒルナミン」「ポンタール」「ロキソニン」





溶血性貧血の診断基準
T.主要所見
  1. 間接ビリルビン(1mg/ml以上)増加による過ビリルビン血症。
    1. 肝胆道合併症
    2. 肝疾患による症候性溶血性貧血の場合には、直接ビリルビン増加がこれに加わることがある
  2. 網赤血球(3%以上)増加。
  3. 貧血:
    • ヘモグロビン(成人男子12.5g/ml未満)
            
      女子11.5g/ml
 

Uしばしば見られる所見
  1. 脾腫
  2. 糞尿中ウロビリノーゲン増加
  3. 骨髄性赤芽球過形成像
  4. 血清ハプトグロビン低下
  5. 血漿ヘモグロビン増加
  6. 胆石症

V特殊検査
(1)赤血球寿命の短縮
  (51Cr法で半寿命14日以下)の存在。
(2)直接Coombs試験陽性
(3)寒冷凝集素(500倍以上)の存在。





先天的に赤血球自体に問題があって起きるもの
  1. 赤血球膜の異常:
    1. 遺伝性球状赤血球症
  2. 赤血球酵素異常(解糖酵素異常症):
      ピルビン酸キナーゼ欠乏症など10種類。
  3. ヘモグロビン異常症:
    1. 地中海貧血(タラセミア)
    2. 鎌状赤血球症


溶血性貧血症の病因解析ならびに遺伝子解析診断法
  • で高度先進医療の認定を受けている病院・・・・・福岡大学病院




溶血性貧血 (薬剤性貧血)
同義語:溶血性貧血、メトヘモグロビン血症、赤芽球ろう、鉄芽球性貧血、巨赤芽球性貧血
赤血球の破壊が産生を上回ったときに見られる貧血。
赤血球自体に異常のある場合(赤血球酵素異常)と赤血球以外に異常のある場合(免疫性、血栓性など)とがある。
症状 貧血、黄疸、脾腫など
原因






(免疫性)
抗生物質(ペニシリン系、セフェム系など)、
解熱鎮痛消炎剤(インドメタシン、メフェナム酸など)、
血圧降下剤(メチルドパなど)など
(血栓性)
抗悪性腫瘍剤(マイトマイシンC)など
(赤血球酵素異常による溶血)
サルファ剤、合成抗菌剤(ノルフロキサシンなど)など




免疫学的機序による溶血性貧血 (厚生労働省
教科書的な従来からのベータラクタム系抗生物質に加え、近年頻用される消化性潰瘍治療薬(プロトンポンプ阻害薬オメプラゾール、ランソプラゾール、ラベプラゾールなど、ヒスタミンH2 受容体拮抗薬ファモチジン)、抗ウイルス薬(リバビリン、ラミブジン、リン酸オセルタミビル)やプリンアナログ抗腫瘍薬(フルダラビン、クラドリビン)、抗てんかん薬(フェニトインなど)が報告されている。
抗生物質の中でもセフォテタン、セフチゾキシム、セフトリアキソン、セフカペンピボキシル、フロモキセフなどセファロスポリン系が目立っており、クラリスロマイシン、ミカファンギンも見られる。経口糖尿病薬アカルボースも複数例の報告がある。


【症例1】80 歳代男性。フルダラビン
  • 約3年間の慢性リンパ性白血病の経過観察のための通院後、4 週ごとのシクロホスファミド投与を開始され、病勢をコントロールされていた。
    約7年後、肝脾腫が増大し、WBC 46,700/μL と増加, Hb 10.0 g/dL、PLT 10X104/μL となって入院、クームス試験は陰性で、フルダラビン25 mg/m2 5 日間1 コースでWBC 4,600/μL と著減し、肝脾腫も軽快したため退院した。その後は無治療で経過を観察されたが、フルダラビン投与6ヶ月後に徐々に貧血が進行してHb 7.5 g/dL, WBC 15,600/μL となり、網状赤血球10.84%と増加、血清LDH 378 IU/L と上昇、総ビリルビン/間接ビリルビン 6.74/4.87 mg/dL と増加、ハプトグロビンの消失(<10 mg/dL)を認めた。クームス試験は陽性に転じ、自己免疫性溶血性貧血と診断された。リツキシマブ375 mg/m2 の1回投与により、フルダラビン投与9ヶ月後にはWBC 5,200/μL、網状赤血球 5.84%と低下したが貧血は持続し、プレドニゾロン0.5 mg/kg を開始された。その1ヶ月後にはWBC 7,800/μL、Hb 9.8 g/dL、LDH 170 IU/L と著明な改善を認めた。
    (解説)慢性リンパ性白血病患者では、自己免疫性溶血性貧血の合併頻度が高いことが知られているが、本例ではフルダラビン投与と時期を同じくして発症しており、医薬品の関与が濃厚と考えられる。文献的にも複数の報告が見られるが、最近国内で同薬の関与が疑われる赤芽球癆の報告も1例見られる。

【症例2】80 歳代女性。オメプラゾール
  • 逆流性食道炎と診断され(WBC 4,100/μL、Hb 11.6 g/dL、PLT12.6X104/μL)、オメプラゾール20 mg 投与を開始された。1ヶ月以内に動悸、息切れ、全身倦怠感が出現し、2ヶ月後にも増悪、WBC 17,300/μL、Hb 6.4 g/dL、網状赤血球32.5%、PLT 0.1X104/μL で、クームス試験陽性、血清ハプトグロビン著減(<10 mg/dL)などより、オメプラゾールにより誘発された自己免疫性溶血性貧血、血小板減少症と診断された。オメプラゾールによる患者リンパ球刺激試験は陰性であったが、溶血性貧血発症時に抗オメプラゾールIgG 抗体が認められ、病状と相関して推移した。溶血性貧血は医薬品の中止のみで軽快し、3ヶ月後にHb 9.8 g/dL、PLT 16.0X104/μL、5ヶ月後にHb 11.6 g/dL、PLT13.8X104/μL となってクームス試験も陰性化した。
    (解説)
    消化性潰瘍治療薬プロトンポンプ阻害薬(PPI)による血液系副作用は自己免疫性溶血性貧血、顆粒球減少症、血小板減少症と種々報告されている。本例以外にも近年ランソプラゾール25)、ラベプラゾールによる溶血性貧血の国内症例が報告されている。ファモチジンを含むヒスタミンH2受容体拮抗薬による溶血性貧血も見られるが、近年はPPI の使用頻度が急激に増加しており、留意すべきと考えられる。

【症例3】40 歳代女性。セフカペンピボキシル
  • 38℃台の発熱が出現し、スクリーニング検査および産婦人科的精査で卵巣膿瘍と診断された。翌月初旬よりセフカペンピボキシルを投与され解熱したが、卵巣腫大が持続したため1ヶ月後に右卵巣切除術を施行された。術前検査ではクームス試験は陰性であった。術後セフメタゾール6 日間投与に続いてセフカペンピボキシルを投与したところ3 日後に39℃以上の高熱とヘモグロビン尿が出現した。抗生物質をフロモキセフに変更したが、症状は持続し、貧血の進行と腎機能障害を認めた。WBC 2,600/μL、Hb 5.2 g/dL、PLT 10.6X104/μL、網状赤血球 10.2X104/μL、クームス試験陽性、血清LDH 2,209 IU/L、AST 87 IU/L、ALT 23 IU/L、TB 1.8 mg/dL、BUN 49 mg/dL、Cr 3.8 mg/dL、ハプトグロビン著減(<6mg/dL)、検尿で尿潜血反応(3+)も沈渣上赤血球を認めずヘモグロビン尿を示唆した。
    症状および所見より血管内溶血を伴った急性の溶血性貧血と診断し、原因として医薬品セフカペンピボキシル、フロモキセフを疑い、抗生物質の投与を中止、輸液、利尿剤、ハプトグロビン、副腎皮質ステロイド投与を行った。発熱、ヘモグロビン尿は2 日後に消失し、貧血、腎機能も遅れて改善、2 週間後には異常検査値はほぼ正常化し、クームス試験も陰性化した。医薬品添加による抗グロブリン試験ではフロモキセフで試験管内凝集が確認された。
    (解説)
    1980 年代後半から海外で10 名以上の死亡例を出した抗生物質セフォテタンによる薬剤性溶血性貧血に近い病態と考えられる。ベータラクタム系抗生物質の関与する免疫複合体型(薬剤・赤血球膜抗原・抗体3 者複合体型)機序の溶血性貧血では少量の薬剤で短期間に誘導されうる特徴を有し、しかも赤血球表面の細胞膜上の補体活性化により急激な血管内溶血を起こしうるので、本例のごとくヘモグロビン尿症、腎不全を惹起することがあるので注意を要する。







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