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  • 酸素(さんそ)




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酸素
酸素

=徳川時代の津山藩医、宇田川家の養子「宇田川榕菴」(1798〜1846)の造語。

宇田川溶庵が著した《舎密開宗》(せいみかいそう)で種々の熟語を作り出した。

  • 宇田川溶庵は宇田川元真の養子。
    宇田川元真は杉田玄白の養子となったが、後に離縁され、宇田川家の養子になった。

宇田川榕菴(洋学者)は
  • 「酸素」
  • 「水素」
  • 「炭素」
  • 「窒素」
  • 「硫酸」
  • 「元素」
  • 「試薬」
  • 「還元」
  • 「酸化」
  • 「温度」
  • 「結晶」
  • 「細胞」
  • 「花粉」
  • 「溶液」
  • 「昇華」
などの造語をつくった。




エネルギーを作る
酸素がないと脂肪やタンパク質はエネルギーに変換されない。

酸素がないと脂肪は燃えない。


そのため、軽い運動を長時間するエアロビクスがダイエットには有効になる。

さらに、酸素を取り込める栄養補助食品を摂取すれば健康でリバウンドしないダイエットが可能になる





低酸素になると
(飛行機では酔いやすい)


飛行機が離陸後、高度1万bで水平飛行になる。
機内の気圧は0.8気圧前後。0.74気圧まで下がることもある。


富士山にたとえると、五合目(2000b〜2500b)ぐらい。

気圧の低下に伴って、空気中の酸素濃度も減少する。

機内の酸素濃度も平地の80%ぐらいまで下がる。

普段、地上で生活する場所の気圧は1気圧。
それが機内では0.8気圧まで下がり、1回の呼吸で体内に入ってくる酸素の量が2割も減ってしまう。


(酸素濃度)

この状態ではヘモグロビンが酸素と結びついている割合を示す「酸素飽和濃度」は92〜93%ぐらい。

90%を切ると危険レベル。



アルコールの摂取は、高地でも低地でも、体の低酸素状態を助長する。


(平地でも)
・・・気圧低下で低酸素状態が起きる




血中の酸素
パルスオキシメーター(pulse oximeter)

プローブを指先や耳などに付けて、侵襲せずに脈拍数と経皮的動脈血酸素飽和度(SpO2)をモニターできる


酸素濃度「酸素飽和濃度」

90%を切ると低酸素の危険レベルになる




体内の濃度
動脈硬化の指標に

2010年、芝浦工業大学の柴田政廣教授は、生きた動物の体内で微細な血管から組織に供給される酸素の濃度を測定する装置を開発した。

特殊な蛍光物質を注射して血中酸素と反応して変化する発光時間から濃度を算出する。

生体に重要な酸素が体内の隅々にどれくらい届いているかを定量化できる。


開発した装置は光学顕微鏡に、レーザー光線の発振器と発光時間を計測する機器を組み合わせた。

注射で血液にリン光という蛍光物質を入れた動物に麻酔をかけ、顕微鏡のレンズ下に置く。

筋肉を多少切開して細い血管が見えるようにし、レーザー光のパルスを血管に当てると血液中のリン光が励起して光る。

リン光は周囲に酸素分子があるとエネルギーを奪われてすぐに消える特性を持つ。
顕微鏡のレンズを通して発光時間を計測し、パソコンで酸素濃度を算出する。

研究チームは、ラットを使って体内の酸素濃度を圧力(分圧)として算出した。


直径が約120マイクロbの細動脈の血管内では70_bHg(Hg=圧力の単位)以上だったが、

血管壁を隔てた血管のすぐ外側は50_bHgと急激に低下、

さらに、血管から100マイクロb離れた組織では20_bHg以下まで低下することが分かった。

血液中の酸素は血管壁を構成する内皮細胞の細胞膜を通じて拡散し、組織のすみずみまで浸透していく。だが、これまでは拡散している酸素を定量化できなかったため、各組織にどの程度の酸素が供給されているのか分からなかった。




慢性疲労
慢性的な疲労の目安として・・・
しばしば血液中の乳酸濃度を測定する。

確かに疲れていると、乳酸値が高い。だが疑問があった。

乳酸
は瞬発力が必要な激しい運動をする際、白筋(速筋)と呼ばれるタイプの筋肉が、酸素を使わずに糖質からエネルギーを作り出す時にだけ発生するものだ。

アスリートはともかくとして、運動不足のサラリーマンやOLまで、なぜ乳酸で悩むことになるのか?

どうやら、体内の酸素の働きと関係ありそうだ。自らもマラソンを走る東海大学医学部の山村雅一教授が説明してくれた。

「運動不足だと、立ったり歩いたり程度の簡単な作業でも、うまく酸素を使えずに白筋を使ってエネルギーを作っているのだと思う」


筋肉には、
  • 白筋のほか、
  • 赤筋(遅筋)、
  • ピンク筋(中間筋)
  • がある。


赤筋は白筋と違って持久的な運動をする際に働き、酸素を使って脂肪をエネルギーに変える。

ピンク筋は瞬発力、持久力を兼ね備え、やはり酸素を使って糖質、脂肪の両方をエネルギー源にできる。

体の部位ごとに筋肉が赤・白・ピンクと分かれている訳ではなく、すべての筋肉がこの3タイプの筋繊維の束で構成され、運動の強度などによって使い分けている。


赤筋やピンク筋が酸素を使ってエネルギーを作っている限り、乳酸は生まれない。
だが、運動不足で不健康な状態だと、体内の血流も悪く、脳や筋肉は慢性的な酸素不足になる。このため、赤筋やピンク筋がうまく働かず、白筋が乳酸を作ってしまうと考えられている



山村教授は酸素不足と生活習慣病の関係も指摘する。

糖質を消費する白筋を使うには、血糖値を高く維持する必要がある。これが糖尿病につながるのではないか?。
また、赤筋を使えないと脂肪が消費されないので、肥満は避けられない





酸素濃度
を検知するセンサー

2011年、京都大学の森泰生教授や高橋重成特定助教らは、体内で酸素濃度を検知するセンサー役を担うタンパク質を特定した。

気管や肺にある神経細胞などにあり、酸素濃度が高かったり低かったりすると活性化する。
酸素濃度に合わせて呼吸を調節する体内の調節メカニズムが分かるかも?。
成果はネイチャー・ケミカル・バイオロジー(電子版)に掲載。


酸素は生物に不可欠だが、高濃度になると毒性を示す。

生体には酸素濃度を把握するセンサーがあり、従来は頸動脈にある生体組織などがになっていると考えられてきた

研究チームは、気管や肺にある神経細胞の細胞膜にあるタンパク質
TRPA1に着目

TRPA1は酸素による弱い酸化反応を検知する性質がある

人間から採取した細胞を使った実験では、大気圧下での正常な酸素濃度から外れるとTRPA1が活性化した。

遺伝子操作でTRPA1を作れないようにしたマウスは、周囲の酸素濃度の変化に合わせて呼吸回数を調節する機能がほとんど見られなかった。






電子の様子が他の分子と違う
酸素分子は全部で16個の電子を持っているが、そのうち2個の電子が不対電子になっている。


分子内の電子は、通常、2個づつ対を作っているが、対の相手を失うと不対電子になる

不対電子を持つ原子や分子を『フリーラジカル』と呼ぶ


不対電子を2個もっているので、2つという意味の「ビ」をつけて、『ビラジカル』と呼ばれています





三重項状態をとる
原子や分子は、そのままの状態ではエネルギーの一番低い状態に落ち着いていて、これを『基底状態』といいます

この状態に光を照射すると電子は光のエネルギーを吸収してエネルギーが高い状態に飛び上がります



地球の酸素
2009年、
25億年前に2種類の微生物が融合したことがキッカケで酸素ができたとする研究成果をNASAの研究チームがまとめ、8/19のネイチャー電子版に発表。






個体酸素
2006年9/6、
高圧下でε相(イプシロン相)と呼ばれる個体になった酸素の結晶構造を産業技術道号研究所などが解明した。

これまで知られていた原子2個から出来た分子構造とは異なる。

今回の解析で
イプシロン相の固体酸素は、酸素原子2個から出来た酸素分子が4個集まって箱状の構造を作っていることが分かった。


圧力10ギガ〜96ギガパスカルの高圧下で酸素は赤い固体になり、絶縁体から金属状に移り変わる途中の性質を示す


さらに96ギガパスカルを超えると、金属状になるとともに超電導の性質を示す

ε相の構造をとる固体酸素は高圧下でないと存在しない

また、製造が難しいことから結晶構造が分からなかった。
兵庫県立大学の技術で固体酸素の粉末を製造し、放射光施設[SPring8]で解析した。






空気から酸素
2010年、京都大学物質ー細胞統合システム拠点の北川進教授と松田亮太郎特任准教授らは、

空気から酸素だけを低コストで分離する技術を開発した。
ナノメートルサイズの穴をたくさん持つ金属錯体を活用した。







酸素を作るカプセル
工業技術院物質工学工業技術研究所は植物の光合成に似たような反応を起こす微小カプセルを開発した。

酸素を作り出す効率は実際の植物の光合成の1/3程度だが、リン脂質を使った従来のカプセルに比べると、2〜4倍に高まった。

光エネルギーを化学反応に役立てたり、センサーに利用するなどの応用が考えられるという。

微小カプセルは糖脂質とタンパク質の膜で出来ており、直径が0.1〜0.2マイクロbの球形をした構造。

水になじみやすいオリゴ糖と水となじみにくい脂質を結びつけた分子を合成し、水中でこの分子を多数並べた後、藍藻から取りだした「PSU」と呼ぶタンパク質を加えて作る。

波長が600ナノbの赤い光を当てるとPSUが水を分解、酸素を発生すると同時にカプセル内に水素イオンを蓄積した。

これは、植物の
光合成と類似の現象だ


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